雑録

2006-08-23から1日間の記事一覧

徳田秋声『新世帯』(岩波文庫)

文学史的な位置付けは自然主義で、高浜虚子の推で国民新聞で連載を始めた。 これまでの硯友社の趣から一変し、秋声の自然主義としての作品の土台となった。舞台設定は明治末年の商人の家庭。 主な登場人物は3人で、小さい店の主人;新吉とその新妻;お作、そ…

徳田秋声『黴』(岩波文庫)

◆徳田秋声とは? 〜文学史的上の位置付け〜 ・およそ形を成した思想を持たず、逆にそれが人生に対して提出する「解決」に絶えず意識的に反発して独自の表現を築き上げた。 ・硯友社時代に『雲のゆくへ』で作家として認められる。 ・自然主義の時代が来ると『…

徳田秋声『あらくれ』(岩波文庫)

この作品は、お島という、全てを自分の力で解決しようとする勝気だが結局は周りの状況に引きずられてしまうという女性を描いたものである。お島は「人に対する反抗と敵愾心のために絶えず弾力付けられていなければならないような」女性で自分の人生を主体的…