2008-03-01から1日間の記事一覧

遠藤周作『土埃』(新潮社『遠藤周作文学全集第五巻』)

東京の郊外(おそらく多摩?)に家を買ったはなし。都心に比べて空気も良くそれなりに気に入っているのだが、開発の為巻き起こる塵芥が家の中に入ってきてほこりが溜まってしまう点が不快だった。だが、その土地の歴史や地理を調べていくにしたがって、縄文時…

遠藤周作『雑種の犬』(新潮社『遠藤周作文学全集第五巻』)

遠藤周作の犬に対する価値観が見られる。『深い河』における犬の位置づけとよく似ていることから、この作品が受け継がれたのか?幼少期に大連に居た時にココロの支えだったのが犬という存在だったというわけだ。両親の仲が悪く、一緒に夕飯を迎えてもその雰…

遠藤周作『道草』(新潮社『遠藤周作文学全集第五巻』)

海外旅行でエルサレムに寄った夫婦のはなし。遠藤周作の夫婦観というものは結構現実的に辛いものがあって、他人が一緒に時間を過ごせば衝突ぐらいするわな。で、エルサレムに寄ったのは娘がミッション系の私立中学に通っているので尼僧の覚えを良くする為と…