雑録

満洲-文献

湯山英子「八紘開拓団の戦後における生活の再構築ー北海道静内高見地区を事例にー」(寺林伸明・劉含発・白木沢旭児編『日中両国からみた「満洲開拓」ー体験・記憶証言ー』御茶の水書房、2014年、pp.125-138)

戦後開拓事業によってに引揚者が入植したが、全戸離農となった北海道日高郡静内町高見地区の事例。 ※高見はもともとアイヌへの供与地だったが、昭和22年時にはアイヌはそこに定住していなかった(寺林伸明・劉含発・白木沢旭児編『日中両国からみた「満洲開拓…

湯山英子「北海道で語られてきた「満洲」体験」(寺林伸明・劉含発・白木沢旭児編『日中両国からみた「満洲開拓」ー体験・記憶証言ー』御茶の水書房、2014年、pp.113-124)

文献紹介。北海道で発表された体験談を時代ごとに整理したもの。 本稿の趣旨 北海道と満洲との関係を明らかにするうえで、満洲体験がどう北海道で語られてきたのかを整理し、検討する。 北海道は満洲への送出地域でもあり、引揚げ後の受け入れ地域でもあった…

麻田雅文『満蒙 日露中の「最前線」』講談社選書メチエ、2014

本書の趣旨 東アジアの国際政治史にロシアを位置づける試みの一環として、その鉄道を通じた影響力を探る。(p.5) 軌間の問題 清朝は世界で主流の標準軌(4フィート8.5インチ=1435ミリ)を採用していた。これに対しロシア帝国は、19世紀中ごろから広軌(5フィー…

寺林伸明・劉含発・白木沢旭児編『日中両国からみた「満洲開拓」ー体験・記憶証言ー』(御茶の水書房、2014年)

「開拓」とは何か しばしば北海道開拓のように「未開の原野を開拓した」というイメージで語られることもあるが、中国における「満洲開拓」の実態を知れば知るほど、「開拓」に文字がいかに空虚なものであったのかを実感することができる……中国において農民が…

小林英夫『<満洲>の歴史』(講談社現代新書、2008)

この本の趣旨 日本人の視点を意識した中国東北史を記述すること(p.4) 日本人の目から見た日中関係史の一翼を担う中国東北史の発展過程と、そこに関わった日本の夢と現実の考察(p.6) 17世紀における満洲 …満洲はヌルハチに起源をもつ清朝発祥の地として、満洲…

加藤聖文『満蒙開拓団 虚妄の「日満一体」』(岩波現代全書、2017年)

この本の趣旨 満蒙開拓団の歴史を政策史の視点から検証すること。 開拓政策者たちの満蒙開拓団に対する認識(pp.vi-vii) 農林省経済更生部長小平権一の部下として開拓政策の実務を担い、満洲国開拓総局長を経て敗戦時に東満総省長だった五十子巻三…は…終生、…

白木沢旭児「植民都市・安東の地域経済史-2つの帝国のはざまで-」(白木沢旭児編著『北東アジアにおける帝国と地域社会』北海道大学出版会、2017年、pp.95-140)

概要 中国と朝鮮との国境に位置する中国側の都市安東は、中華帝国及び日本帝国の双方から強い影響を受けつつ都市形成を遂げたため、特異性を有する都市。そのような植民都市・安東の歴史を通じて北東アジアの帝国と地域社会を考察するという内容。 目的 安東…

ディビッド・ウルフ/半谷史郎訳『ハルビン駅へ 日露中・交錯するロシア満洲の近代史』(講談社、2014)

ハルビンはロシア帝国の外部に位置したので、リベラルな思想が育まれ、それが帝国にフィードバックされたという内容。 本書の概要 鉄道建設を主題とする「鉄道帝国主義論」。 主たる特徴は東清鉄道がひきおこした国際競争。満洲問題はある種の「競争植民地主…