ウマ娘「ミスターシービー」シナリオの感想・レビュー

束縛されることを極端に嫌い、ただ走りたいがために走る自由奔放なウマ娘の話。
シービーは偉大なる母とそのトレーナーだった父を持ち、将来を嘱望されていた。
だがシービーは社会的規範に馴染むことが出来ず世間に息苦しさを感じていた。
そんな彼女に解放感を与えたのが野良レースであり、これまでにない快感を得た。
シービーはすぐに名門クラブに入ったが、そこでのシステマティックな訓練に嫌気がさす。
トレセン学園に入学してからも結果を気にして走ることに理由を求められ辟易していた。
そんなシービーの価値観にトレーナーが寄り添えばフラグは成立。
ウマ娘如何に関わらず自由人と付き合える人は寛大な人物なのかもしれない。

ミスターシービーのキャラクター表現とフラグ生成過程

走ることこそが目的であって、手段ではないシービー
  • ただ走りたいがために走る、何物にも束縛されない自由人に寄り添う
    • ミスターシービーは、何かの為に走るという気持ちを頭では理解できるが、心では受け入れることができなかった。そのため血筋が良く能力も高いシービーをトレーナーたちは担当したがったが、結果を求める指導者には辟易していたのである。主人公トレーナーも当初は目標の具体化としてお題目を唱えてしまい、シービーに嫌われることとなる。それでもめげずにトレーニング案や蹄鉄を贈るもなしのつぶてであった。そんなシービーと縁ができるのが、シービーの風邪ひきイベント。たまたま偶然、トレーナーはシービーが辛そうにしているところに出くわし、家まで送り届けるのであった。体調不良で人恋しいシービーはトレーナーに甘え、結局、ガッツリ看病することになる。シービーはトレーナーが作ったうどんを啜るのであった。
    • トレーナーはシービーが見ている景色が分かれば彼女の気持ちが分かるかもしれないと、その心情を語ってもらうも完全には理解することができなかった。だがルドルフとの併走を見て、シービーが言っていたことを感じ取ることになり、思わず腰を抜かしてしまう。トレーナーはシービーの走りに夢を見ているのだと。「いわゆる『実績』や『結果』ではない。もっと根源的な、人生を導いてくれるような輝きが君にはある」。シービーはトレーナーの自分に夢を見てくれるという姿勢を大変気に入る。自分は束縛されるのが嫌いだがトレーナーを我慢させるのも嫌だったことを語り、お互いが我慢せずにいられるのは心地良いと専属契約を結ぶことになる。
    • フラグ成立後はシービーの自由人っぷりが描かれていく。トレセン学園の歌唱の授業の際には熱心な指導者に答えるべく気持ちを入れて歌える場所を探すシービーの精神性に触れる。休日にはシービーの行きたいところ当てクイズが決行され、トレーナーがシービーの心情を推し量り、デートをエスコートすることになる。ラストは夏合宿。他のウマ娘がお祭りに気もそぞろになるのに対し、シービーは漂流物集めにお熱となる。それでもシービーは夜に花火が気になると変に意地を張らずにぶらりと見に行き、玄関先でトレーナーと出会う。約束とかしないで偶然連れ立っていくのも良いねとその相性を確かめ絆を深めるのであった。
シービーの看病をするトレーナー
風邪を引いて精神的に脆くなっているシービーは自分の胸の内をトレーナーに話す
シービーの価値観の寄り添うことは彼女に夢を見ると言うこと
自分に夢を見てくれるトレーナーを気に入るシービー
シービーをデートにエスコート
シービーは気ままに過ごすことが大事