中島敦『マリヤン』(ちくま文庫『中島敦全集2』収録)の感想

パラオ地方島民の女性マリヤンの話。
インテリで知識人なマリヤンだが、温帯的気質の良いところも熱帯的気質の良いところも双方が打ち消されてしまって、そこに哀愁を漂わせている。文学を読んでも仕方がないのに本を読んだり、無理に洋装をしていたりする姿に、「いたましさ」を感じるという描写は、「ラテン語を学ぼうとしている女学校の同僚」に感じたものと通じるものがある。





<雑記>
県立高校に採用された先輩から文化祭があるとのメールを受けたので、工学部の友達と文化祭へと赴く。
一度も行ったこともないし殆ど知らない高校だが、まぁ先輩の誘いという大義名分があるからいいだろ?
自分が高校の時は、委員長を務める保健委員で出し物があったので、他のクラスは全然廻らなかった。
文芸・美術・理科・吹奏楽などを中心にプラプラと見物したり、クラスでやってる「高校生の手作り感あふれる出し物」を冷やかしたりした。まぁ全体的に長閑で健全な雰囲気でしたね。制服や袴を堂々と拝めましたしね。