寺山修司『何にでも値段をつける古道具屋さんの詩』(学校図書・中一)

中学校国語科指導法の講義で読む。

 

おじさんに二つの選択肢で色々とどちらが高いかを尋ねていき、最後に「愛」と「なみだ」にどちらが高いかの質問に行き着き、おじさんの返答のないまま終わる。この「高い」というのが何を価値基準にして表しているのかということが講義の論点として取り上げられる。

 

この講義の課題は生徒に「自分の思考を根拠を持って、秩序立てて、論理的に説明する」力を身につけさせるというもの。そのため学術的な解釈および文学上の先行研究にの位置づけは問われず、生徒が自分の考えを根拠を提示して述べられれば良いということであった。

 

そうすると評価は規準をつくって一律に行うのではなく、規準にもとづきながらも生徒一人ひとりのロジックを精査することになる。