サン=テグジュペリ『南方郵便機』(新潮文庫『夜間飛行』内収録)

航空郵便機のパイロットであるジャック・ベルニスの殉職に思いを馳せた作品。
時系列がとびとびで読んでいて結構こんがらがる。
パイロットである職業ゆえに地上での安定した暮らしが対比として浮き彫りになる。

ここでもやっぱり一年中、毎日、日は一度ずつ暮れるのだ。一日は一日で、日さえ暮れてしまえば、もう何の苦労もなかった、雨戸は閉めてあるし、書物は片付いているし、炉の前の炎除けはあるべきところに置かれているし、こうして得られた休息は永遠であるべきはずだ、少なくとも永遠の味を持っているはずだ、これに比べると僕の夜なぞは、ほんの幕間でしかありえない。


◆ベルニスの想い人ジュヌヴィエーヴとの情交とその困難。

空間はなくなっていたが、それ以上のものがそこには置かれていた。何といってよかろうか、そうだ、千年もの歳月だ。他人の生活というものは、さほどにまで遠く、さほどにまで別なものだ。彼女が自分の白いシーツに、自分の夏に、自分の身の回りのものに、しがみついていたので僕には連れ出せなかった。

◆絶対的に交わることの出来ないその生活の相違。

僕は自分もよくはわからないものがある一つの生活に憧れ続けてきた。それは必ずしも地道な生活ではなかったかもしれない。僕には自分が何に憧れていたのものか、それさえよくわからないのだが、あるいは狐火のようなものであったかもしれない…



田舎は車が必須である。そのため運転できる人々は足にされることもしばしば。
夜遅くに突然、駅まで迎えにくるように幼なじみから電話が入る。
その手にはなにやら薄い本がぎっしり詰まったカートと鞄が!!
・・・幼なじみが腐女子化していたことを知った。
(※この日はお嬢さま方がハッスルするイベントがトンキンでおこなれたらしい。)