風林火山 第37回「母の遺言」 の感想

今回は北条VS長尾景虎の構図が出来上がったというおはなし。

上州の土豪:長野業政に頼っていた関東管領上杉憲政は、天文21年(1552年)に北条氏康の上野侵攻にあい越後に逃れる。その動きの中で山本勘助上杉憲政が越後に救いを求めれば長尾景虎が上州に出張ってくることを予測する。将来において長尾景虎と戦うことになろうと感じている勘助は、北条と盟約を結ぼうと画策する。救援を求められた長尾景虎は、関東管領の義を重んじ北条を成敗するという動機付けを得るのであった。実際永禄3年(1560年)には、長尾景虎はかつての主君・上杉憲政を擁して関東に侵攻してくることに。


一方上州サイドでは、不穏な動きが。堅実で有名な上州の雄:長野業政が主君を亡命させ、自分は上州に残って戦うと忠臣っぷりを見せ付けるのに対し、妻鹿田新助は憲政の嫡男:龍若丸を北条に献上しようとする。だが、北条氏康はそのような人物を取り立てるような人間ではなかった。人を裏切るような人材はいずれまた裏切ることになろう。関東管領上杉氏に見切りをつけ、意気揚々と龍若丸を餌に北条に取り入ろうとする妻鹿田新助に対し侮蔑の目を投げ掛ける。そして大河ドラマ的展開で、氏康は刀を龍若丸に与え1対1で決闘をさせてやる。龍若丸は奮闘し氏康の眉間に一太刀報うのであった。その様子に満足した氏康は家臣に命じて妻鹿田新助ら郎党を惨殺するのであった。