春閣下の「クルセイドマスター」で学ぶ十字軍遠征

種類が増えまくってきている大人気のIM@S架空戦記シリーズ。

歴史モノを見ていると、教育学部脳にすっかり犯されてしまった私は、何とか教材化できないものかと思ってしまうのです。
今回は、しるPによる十字軍の遠征を舞台とした「クルセイドマスター」をご紹介。

他の架空戦記シリーズがアイマスキャラそのままで蹂躙していくのに対し「クルマス」は各統治者にッキャラが憑依して戦います。つまりは立ち絵がオッサンのままだというところに新境地があると思います。


試験に出る!!十字軍

さて十字軍といえば、たくさん遠征をしました。中でも試験で覚えておけばいいのは、1・3・4の3つの十字軍。閣下たちの舞台は第三回十字軍遠征のようです。ちょっとここでまとめておきましょう。
第1回は成功、第2回は各王揃い踏み、第3回はヴェネツィアひでぇ、と覚えましょう。
年号の暗記法は「十字来る、くれ、ウルバヌス」。十字来る=1096年。くれ=クレルモン公会議でウルバヌス2世が十字軍遠征を促す。

回(期間) 発端・目的 結果
1(1096〜99) セルジューク朝の聖地占領 聖地を回復し、イェルサレム王国を建設。
3(1189〜92) アイユーブ朝サラディンイェルサレム王国占領 皇帝フリードリヒ1世、仏王フィリップ2世、英王リチャード1世が参加。聖地奪回は失敗。講和により巡礼の安全の確保。
4(1202〜04) イスラム教徒の本拠地エジプトを目指す ヴェニスの商人経済的利益にひきずられコンスタンティノープルを占領。ラテン帝国を建設。目的逸脱のため教皇により破門。

クルセイドマスターの世界観

「クルマス」では、第3回十字軍の歴史上の人物に憑依して戦います。


閣下がサラディン(1138〜93)

  • アイユーブ朝創始者
  • イスラーム勢力を終結し十字軍を破りイェルサレムを回復(1188年)。
  • 第3回十字軍と戦いその武勇と誠実さからヨーロッパ側からも真の勇者と讃えられた。
  • イェルサレム再占領後も、モスクの十字架を引き剥がしただけで無益な殺傷は行わなかった。
  • 和議を結んだ(1192年)後、ダマスカスで没した。

真がリチャード1世(1157〜99)

  • プランタジネット朝第2代イングランド王。
  • 第3回十字軍でサラディンと戦い武勇を上げ「中世騎士の華」と謳われる。
  • 帰国途中ドイツに捕まり捕虜となり身代金を払う。
  • 仏王フィリップ2世と交戦中に戦死。
  • ちなみに次王が欠地王で有名なジョン。

律子がフィリップ2世(1165〜1223)

  • 仏内英領を巡り、1187年以来英王と抗争。
  • 第3回十字軍に参加するもラッシュでリターンし、リチャード1世の弟ジョン(失地王)と結んでノルマンディに侵入し、リチャードの死まで戦う。
  • ジョン王と封建法上の手続きにより、ノルマンディ・メーヌ・トゥレーヌ・アンジューを没収。
  • 1214年ブーヴィーヌの戦いでジョン・フランドル伯・ドイツ国王オットー4世の同盟軍を撃破。
  • 有給官僚の創設・裁判の審級制・ルーヴル宮の建設・パリの美化などの功績

やよいがフリードリヒ1世(1122〜90)

  • ドイツ、ホーエンシュタウフェン朝第2代神聖ローマ皇帝
  • その髯から赤髯バルバロッサとあだ名された。
  • 封建関係を整除(へーシルト制)
  • イタリア政策でロンバルディア同盟と戦う
  • 第3回十字軍中に川で溺死。

現在の状況

現在は第5話まで見ることができます。
他の人物はまだでてきていませんが、召還が可能なようです。
早くも神聖ローマ帝国率いるやよいがリタイヤし、リッチャンが英国本土に侵攻をかけようとしているところです。
続きが楽しみですな。

参考文献

  • 世界史小辞典(山川出版社
  • 世界史詳覧(浜松書店)