true tears 第2話「私…何がしたいの…」 の感想

幼少の頃から眞一郎くんに他とは違う感情を抱いていた比呂美ちん。
だけど両親の事故死により眞一郎くんのお家に引きとられてからは、前のような関係じゃなくなっちゃったの。
でもでも、ひとつ屋根の下なら眞一郎くんは私だけのものだよね。
しかし、そうは問屋が下ろさない。
今回は、石動乃絵によって湯浅比呂美嬢に変化がもたらされるというおはなし。


涙をめぐる認識によって石動乃絵に見込まれた眞一郎は「涙をあげた」という秘密を共有する関係になる。友達の居ない乃絵にとって心を許すということは、特別な間柄になること。体育では授業中でもかまわずに眞一郎の教室にむかって手を振っちゃうの。そしてきわめつけには、教室まではるばるやって来て天空の木の実(鶏の餌)をプレゼント、そして「私、眞一郎を見上げるのが大好き」と他人からしてみればそれはもう愛の告白が如くの囁きを残して去っていく。


石動乃絵の言動を見せ付けられた比呂美ちんは焦燥感に駆られだす。今まで眞一郎くんは私だけのものだったのに、しかもあんなビッチがぁぁぁぁぁ!!友達にも石動乃絵に盗られてしまうよと焚きつけられ、凍っていた彼女の時間が動き出す。両親の事故死によりあまりホントウの感情を出さなかった比呂美ちんは心境の変化からか表情を出すようになり行動的に。中にはまだ「じべた」こと白い鶏が残っているのに小屋全体を墓に見立てる石動乃絵を、眞一郎くんに害を為す異常者だと判断。比呂美は彼を守り彼に近づくべく、まずは石動乃絵に接近しようと「トモダチ」大作戦を決行する。


しかしそんな比呂美ちんの行動は、石動乃絵によって見抜かれていた。比呂美がトモダチになりたいと申し出たのは、全ては眞一郎に接近したい・昔の関係に戻りたいという彼女の下心のため。囚われる続けるのはお祭りの夜。「眞一郎くん置いてかないで」という台詞は、祭りで迷子になっていたところを正義のヒーローのように探しに来てくれた眞一郎への思いか、はたまた一緒にお祭りに来ていたところを同級生に冷やかされ眞一郎が比呂美ちんを見捨てたせいか。展開としては後者の方がギャングエイジ=ツンデレ表現としてはニヤニヤ出来そうじゃないですか。本心を見抜かれた比呂美ちんは自分がふぁびょっていたことを自覚し、眞一郎くんにあやまるの。比呂美ちん涙目。しかしその涙目は眞一郎の琴線に触れるのだった。


そんな二人をよそに眞一郎は自分のことで手一杯。父からは進学先の大学のことで、母からは家業の跡取りのことでせっつかれる。進路を全て曖昧にしたまま、頭の中にあるのは絵本創作のみ。これが眞一郎の本当にやりたいことならよいが、将来に対するぼんやりとした不安とやらのための現実逃避ってことも十分ありえるってことさ。自分の状況をビンの中に閉じ込められたと表現し、同属意識として比呂美も同じような状態っていう比喩がちょいと危ない感じじゃない?現在の段階では、涙を搾取する対象として比呂美の涙をチョイスしていることも重要っぽい。