CLANNAD 第20回「秘められた過去」の感想・レビュー

今回の主題はただひとつ。それは朋也が渚、いや古河家を受け入れたということ。
この要因となったのが、義父になる存在である秋生と腐っても親友である春原の後押し、後ゆきねぇ。
やはり女の子を娶る際には父親との対決は必須、また煮え切らない朋也に的確な忠告をする友情パワーも炸裂だ。
幻想世界=渚のやりたい演劇という構図も見せつけラストスパート。
近所のガキンチョ草野球で、渚の百面相が可愛すぎる。

「古河家を受け入れる」ということ。


家族の在り方については先週の感想でも書いたが、古河家は秋生と早苗の努力によって「家族をしている」という状態であるということ。そのような家族を朋也が受け入れることができるかどうかが焦点になる。秋生はその覚悟を試すため、朋也に古河家の過去を語る。この辺の事情は「何故渚が演劇にこだわるか」に詳しいが、要点を述べるならば「子供と夢」の両立に秋生と早苗は失敗したということ。二人が仕事を優先したため風邪をこじれてしまった渚は瀕死状態に陥り、二人は仕事を辞めて自営業についた。ここで秋生の台詞が印象的で「神様が罰を与えたかと思った。夢ばかり追っていて自分の娘をずっと一人にしてた俺たちから渚を奪っていくんだと思った」。自分の夢を棄てて渚に一生を捧げる決意をした二人。そんな渚を、古河家を朋也は受け入れるどうかで思案に暮れる。ここで後押しをしてくれるのが、かの春原である。


春原の後押し


過去語りも終え古河家側は朋也を受け入れる体制でバッチコイ。だが、朋也は家族水入らずの家庭に自分が入っていくことに躊躇いを覚える。ファミリーピクニックに誘われるが、現実から逃げてしまう朋也。いつもの如く、一種の救済である春原の下へ。まだ朋也が宙ぶらりんな状態なら、そこはいつでも受け入れてくれた。だが今はもう違う。朋也には戦わなければならない出来事があるのだから。渚がいるのだから。ここで春原のスーパー友情タイム。鍵作品の男友達はキラリと光る粒ぞろいだ。下手に感想を書くより春原のせりふを引用だ!!

渚ちゃんはいつだっていろんなことに自信が無い、不安がってる。僕にはそう見えるけどね。それってお前がいるからでしょ?お前が背中を押したり、叱ってくれたりするから、いろんなことに挑戦できるし、自信も付く。だぁからさ、そこだよ、そこ。いーか、よ〜く考えてみ。自信が付いたのは思えのおかげ。じゃあ、そのお前にそっぽ向かれたら今まで気づいてきた自信はどうなっちゃうわけ?渚ちゃんは自分がお前にどう思われているのかイマイチ分からない。お前のはっきりしない態度が渚ちゃんを苦しめているんだよ。自分の家から逃げ出して、渚ちゃんの家からも逃げ出して、それでここにこられてもメーワクっす。まっ、どうしてもイヤなら僕がお前の代わりにピクニックに行くよ。

有紀寧おまじない大作戦


ヒロインは朋也!!渚に惚れ直す朋也。渚にラヴラヴな朋也。マジゆきねぇ天使。「初めに話しかけられた女の子とフラグが立つ」おまじないで、渚が朋也を探している風景を見て朋也に発動させるとかホント策士。しかも見事に成功してるし。そこでニヤリとして微笑むその姿だけでもゆきねぇシナリオをこなしたと言っても言い過ぎではないね。この描写だけでも光の玉をゲットできるだけの破壊力はあるだろっ。