杉井光/植田亮絵『さよならピアノソナタ2』(電撃文庫) の感想・レビュー

鈍感すぎるオトコノコに対してヒロインたちがヤキモキするのを眺めて楽しむ作品。
この一言に尽きる。

根暗やる気なし主人公君が覚醒し、バンドという生き甲斐を見出して高校生活充実だ。しかもバンドのメンバーはエロゲハーレム展開だ。主人公くんがいるからバンドを始めた天才ピアニスト少女に柔道ハツラツ幼馴染、そしてミステリアスな先輩と全員から好意を寄せられているにも関わらず超絶フラグクラッシュ朴念仁っぷりを見せつけてくれちゃいます。特にピアニストと幼馴染が繰り広げる闘争は見ていてじれったくなるね。ピアニストは右手が使えないから主人公君が甘やかしてあげると幼馴染は嫉妬しちゃうの。どうみてもピアニストが完全勝利なので逆に不憫でカワイソカワイソです。で、ピアニストちゃんは主人公君が好意を明確にしてくれないから自分がバンドにいる意味がないと精神崩壊しちゃってバンドのコンサートに来ないの。そこへ主人公君が推理を働かせてお迎えに行き、チャリでニケツしたり飲み会でゲロくらったり、お父さんと対決したりといちゃいちゃっぷりを発揮して、雨降って地固まる。一巻で終わっとけば綺麗だったんじゃないかなと思わなくもない作品です。ニート探偵の続きはまだですか?