雑録

ドラクリウスの感想・レビュー

吸血鬼冒険活劇。吸血鬼モノをやるのは月姫・こなかなに続いて3本目。メーカー側のジャンルでは「吸血奇譚ADV」となっている。純粋に話の筋を楽しむ過程でおにゃのこと仲良くなるという感じで、ラノベを意識して作られている。エピローグでこれまで読んできたおはなしは、登場人物の一人がこのお話自体をライトノベルに仕立てた上げた『吸血鬼探偵JUN』であったことが明かされる。シナリオはほぼ一本道で『吸血鬼探偵JUN』ルートかリアンルートに分かれる。吸血鬼探偵ルートが正式な方で、エンディングを見るまでにヒロイン全員とフラグを立てるというわけさ。和姦ハーレムはないけど。

作品のおおまかな流れ

主人公:潤は普通の高校生活を送っていたが、実は吸血鬼一族の直系子孫であることが判明し、大きな動乱に巻き込まれていく。敵となるのは吸血鬼狩りの組織ダイラス・リーン。ヒロインは5人で本国から送り込まれたメイド:ベルチェ、許婚とされたリアンとそのペット:ゼノ、ダイラス・リーンの刺客:リカ、そしてじつはオカマなのだがホントウは女の子である操。潤は街で次々と起こる吸血鬼事件を解決しながら、吸血鬼としての本能に目覚めていく。一連の事件を起こしていたのは吸血鬼狩り組織ダイラス・リーンで、そのボスは実は吸血鬼の真祖の一族。潤に吸血鬼としての能力を目覚めさせるために事件を起こし、目覚めた潤の力で、ボスはかつての私怨により本家や吸血鬼組織を下克上しようとしていたのだ。吸血鬼社会に馴染めず人間社会でも排斥された悲しみを抱え、吸血鬼化した人類による新世界を作り出そうとする。ついでに潤のパパンも組織に一枚噛んでおり、最後は親子対決。一度は吸血鬼社会を捨て潤の母と人間社会に溶け込もうと思いし父だが、昔の思想も今では変わり、待つのではなく変革をもたらそうと襲い掛かってくる。現状世界を維持しようとする潤と新世界を作り出そうとするパパンの戦いは、良いオンナたちを味方につけた潤の勝利に終わる。

ベルチェのキャラクター表現


ベルチェはメイドにして母にして姉にして妹!!
属性分けすると、俗に言うロリ婆に分類されるのであろう。メイド侍女としての性質と役割を教えてくれます。

朝着替える時、洗い立てでシワひとつないシャツにお前が袖を通す。お前はそれを当たり前だと感じる。お前に何の疑問も感じさせずに、それが当たり前だ、いつもどおりだと思わせるのが私の仕事だ。私はこの仕事を誇りに思うし、また主に仕えることが何よりも嬉しい。


ベルチェは農家の末っ子六女として生まれた。ただ生きているだけで何の価値も見出せない田舎暮らしの人生に嫌気が差し、ダブリンを出て行く。だが都会生活は心をすり減らしながらレイプされ殺されてしまう。そこを助けたのが潤の父:イドで、ベルチェに名前を与えその役割を「誰かの役に立つ」と見抜き、自分の母親代わりとする。だが、人間に惚れて吸血鬼社会を捨てたイドはベルチェとの契約も解き放ち見捨てていった。それから数年、ベルチェは潤の下を訪れる。イドの血を分けた潤のメイドとなるべくして。母親を幼き頃に亡くした潤にとってベルチェの存在はまさにマミー。他ヒロインにデートにママンを連れてこないでよねと突っ込みを受けると潤はすかさず大丈夫、ママンと二人でデートに行くからととって返す。潤の吸血鬼ハーレムはベルチェによって保たれているのだ。潤にとってベルチェは必要不可欠な存在になっていく。それに対してベルチェも潤に対して絶対の忠誠を近い、ここでの美しき主従関係は是非本編を読んで欲しいものだね。そして潤の父:イド復活後、こちら側に来いとのたまうイドに対し、潤を選ぶベルチェの心情表現はまさに見もの。一度裏切られたら二度と信頼は得ることは出来ない。見捨てたイドと選んでくれた潤には絶対の差があったのだ!!