この青空に約束を―「浅倉奈緒子シナリオ」の感想・レビュー

絶対優位生徒会長に良い様に弄ばれながら実は乙女でしたよっぷりを楽しむおはなし。
会長より会長シナリオでの海己の優しさの方が泣ける。

浅倉奈緒子のキャラクター表現とフラグ生成過程

浅倉先輩こと会長は絶対的な権力を振りかざし、全てを見通した計算高さで主人公の航を良いように振り回す。その子分として航を溺愛する姿は麗しき主従関係のようにも思えた。だがしかし二人の間には、ちょっとした過去が横たわっていたの。そう時は航が中三で奈緒子が高一の頃のおはなし。海己に性的交渉を拒絶されたため、女遊びで傷心を癒そうとしていた航は、島で異彩を放つ才媛の美女、つまりは奈緒子に目をつけモーションをかける。奈緒子は無理やり親の転勤で島に越してきており退屈な高校生活を送っていたので、ちょうどいい退屈しのぎとして航をあしらうようになる。だが奈緒子は凡庸でありながらも真面目でひたむきな一つ上の先輩にココロが惹かれるようになり、その先輩のあてつけとして航とのデートを見せびらかす。初めてのデートで、浮かれていたわたるにとって良いように利用されたことは多大なるショックであった。二人の関係に修復の出来ないヒビが入ってしまったが、そこは周囲の腕の見せ所。お互いが「来年には進路の為に島を出て行く」と周囲に嵌められ最後の想い出作りとして関係修復、最後には処女と童貞を捧げあうことに。だがしかし、二人とも島を出て行かず、あまつさえ同じ寮に入ることになってしまいましたよっと。


入寮したての頃の航は、奈緒子と鉄の掟を結ぶ。大体の内容は、お互い距離を置き性的なことは慎み一度会った関係は全て忘れましょうというもの。だが高校生活における2年間は次第にやけぼったいに火がつきってーの?再び、お互いが好意を抱いて惹かれるようになっていった。問題となるのはかつてのワダカマリだけ。航は女遊びを控え奈緒子だけを見ることを条件に、奈緒子のオトコを弄ぶ態度を抑制しようとする。しかしそこへ現れたのがかつて奈緒子が惚れたオトコ。奈緒子は自分が決めた掟を破ることに踏ん切りがつかなかったので、そのかつて惚れたオトコに航の前で自分のことを罵ってもらおうとしたの。あははは、かつて自分があてつけに別のオトコを見せびらかしたのにまだ懲りないのかね。純情少年航きゅんは、会長が過去のオトコの下に走ってしまい苦悩の日々を送る。そんな航に勇気をくれるのが本妻であった海己ちんなわけよ。彼女の励ましだけでも申し訳なくなってくるね。で、海己の後押しにより、会長が過去のオトコに航との情交を吐露しているところへスネーク!!ホントは航がすきすきなのに言っても信じてもらえそうにないわのくだりでカミングアウト。2年越しの思いは無事に伝わりましたよ。ついでに大学も合格し二人でキャンパスライフを送りますよとハッピーエンド。