地域密着!博物館実習 B part 1日目「帰属意識の形成と博物館」

教員が学芸員の資格をとって何になる?学芸員は専門職、博士クラスで就職も厳しい。
証明書が発行されるわけでもないし、意味が無いからやめておけ。
これが一般的な社会上の通念であり、我が教育学部の態度である。ほんとにこいつら指導する気あるのかとも思いしが、底辺駅弁是非も無し。だが、博物館が社会教育機関であることを念頭におき、教科教育における博物館の利用を鑑みれば、博物館学を勉強しておくことは有用だ。小学校に加え、国語と社会、地歴・公民を跨って教科教育の専攻しているので、文学館・博物館に精通している方がいないよりもはるかに幅の広い性能を持つことになる。


特に地域密着型の民俗館は郷土意識の形成に役に立つ。社会科の特性として「帰属意識」というものがある。自分をどのように既存の社会システムに帰属させるのか。家族・学校・地域・郷土・行政区域・国家と次第に同心円状を描いていく図はお馴染みのもの。ペスタロッチの直観主義。簡単に言えば、民俗館に祖父母両親とやってきた子どもが、明治から昭和にかけての民俗展示をみることで、家族や郷土に対する一体感を得るということ。つまり、養蚕業の道具などを見て明治近代の日本における軽工業の輸出などに思いを馳せさせ、日本人としての国民統合がなされるわけ。近年、外国人労働者流入が著しい。その子どもたちは日本人としての意識がない。加えてボーダレス化による国家意識の希薄化もある。だから新しい学習指導要領では国家・国土・伝統・文化・古典を重視するようになった。国語科においては「話すこと・聞くこと」、「書くこと」、「読むこと」の3領域に「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」が新たに加えら、小学校低学年では神話やるんですよ神話。このような中で、実際に祖先を同じくしないものたちが、つるべ井戸やお蚕を見て、感動していくのだ。そして、守るべき郷土意識を醸成していくのである。