あかね色に染まる坂 第5話「あかね色のファーストデート」の感想・レビュー

優姫と準一のデートを通して、湊と優姫がそれぞれの人間関係を見つめなおすというおはなし。
今回は何気に面白かった!!脚本家によってこうも変わるとは!!
どうやら前回(4話)は、PS2版新キャラの販促のためのテコ入れ回だったようです。


アバンから準一をネタにからかい合う優姫と湊。今回はこの優姫と湊の二人を対比させながら準一への想いを掘り下げていく。今まで単に普通とはちょっとだけ仲の良い兄妹で終わる筈であった準一と湊の関係が優姫の存在によって変えられていく。優姫のデートと好感度上昇に目が行きがちだが、湊の描写にも注意を払わねばなるまい。準一から大好きな怪獣映画に誘ってもらった湊、にもかかわらず優姫の父親の「好感度上昇策略」によって置いてけぼりを食らった湊、この置いてけぼりを食らったときに休日のリビングで独り佇む姿はなんともいえない。おそらく優姫と準一が二人でデートをすることになんらかの負の感情を抱いたことでしょう。「湊自身」が誘ってもらったにも関わらずただのコマ扱いされていることへの屈辱感、今まで無意識だった兄への想いが優姫によって明確になった焦燥感、準一の看病を何一つ出来ない優姫に対する優越感。この感情が湊をして「私、貰われっ子だから」という台詞を吐かせしむ。つまり、言うなれば優姫に対して簡単には兄貴を上げないとの宣戦布告とも取ることが出来るといっても過言ではない。過言だよ。今まで、湊は兄が大好きだったので、兄を嫌う優姫に好きになってもらおうと世話を焼いてきたが、優姫が準一と仲良くなっていく姿を見せ付けられて不安定になっていき、完璧超人であった強さ(湊の台詞「強くしていないと生きていけない」参照)が崩れていくという展開ですかね。



以下今回のイベントのまとめ

  • 優姫と湊の対比
  • 湊、優姫と準一がデートに行くのを独り見送り複雑な感情を抱く。
  • 優姫と準一のデートで高まる好感度
    • 古典的演出1)不良とのバトル
    • 古典的演出2)身を挺してお気に入りの帽子を救う
  • 優姫は愛する準一が風邪をひいても何も出来ないことに気づく
  • 湊、準一の看病をし「分かってる感」を存分に見せ付けデートの件の憂さ晴らしをする。
  • 湊、虚勢を張っていること、貰われっ子であることを示唆
  • 優姫、自分のことばかりしか考えていなかったことに気づいて反省。
  • 優姫、準一と楽しい日常を過ごしていることにおちょくられることで初めて気づき涙。