ef - a tale of melodies. 第6話「flection」の感想・レビュー

今回のお話は、優子の過去晒し。
夕くんに自分を惚れさせ、自ら秘密を知りたがせる。
ココロを開いたその先にあったものは、夕くんへの愛憎であった。


前回まで夕くん優子サイドはちまちまと進んできましたが、今回で物語りは大躍進。冒頭からその女体をさらけだしOPは歌詞なしで、今回は転機となりますよと視聴者に警告。その通りに、夕くんは選択を行い凪を捨てて優子を選びました。本来ならば、夕くんと出会わなければ、優子は一生恨み言も言わず、ただ世界を呪いながら性的虐待肉便器としてワカメの慰み者となって死んだことでしょう。しかし、違った。この世界には救いがあった。その存在が夕くんというわけですよ。夕くんは、幼少時における優子との別れから、ずべてを無くし、今まで何もなくただその貧困・寂寥・孤独から抜け出すために優等生として生きてきた。そこには人間としてのつながりは殆ど皆無であった。そこへ幼少期の思い出をチラつかせながら好意を寄せられるわけですよ。幼少時のトラウマは優子を見捨てたことで、今度は優子を見捨てることを何よりも裏切りと感じているわけですよ。今度こそ救ってあげねばなるまいて。しかし、優子イジメは学校内の問題でなく、もっと大きな家庭内の問題であった。


優子は恨み言をいう救世主が欲しかった。それは救いであるとともに憎悪の対象でもあった。何故、夕くんは見捨てたのか。夕くんの言い訳はこうだ。自分は優子が好きなのであって、妹と重ねるのは嫌だったのだと。それとは対照的に妹と優子を重ねることを望んだワカメ。幼少時の優子にとって、欲しかったのは自分の存在理由で、夕くんに「妹にして」と望みあっけなく断られたことから、自分を必要としてくれる人を望んだ。孤児院を出るも残るも優子の自由だったが、夕くんの妹拒絶により、ワカメの元へ行くことになったのだと。まぁ全てこれらのことは優子にとっての愚痴。溜まる一方で吐き出すことの出来なかった檻を夕くんに分かってもらいたかったのということ。孤児院に残っても、そこからは自力救済でのし上がるしか方法はなかったし、妹と同義で恋愛に発展する要素もなかったかもしれない。つまりレイプされることが優子にとって夕くんと恋仲になる条件であったとするとそれもまた悲劇。レイプされ性的虐待を受け、それでも処女崇拝は夕くんに捧げたかったと願う優子。我ら視聴者は、今後夕くんがどのように行動するかに注目したいところ。後ろ盾が何もないただの高校生が、教師にはむかったらそれこそ退学⇒人生終了のコースまっしぐら。1期においてアドバイザーとして神出鬼没なところを見せていることから連想して、夕くんに救って貰ったけど結局は死んで、死霊となってうろついていたと考えられる?前回で羽となって消えたのは1期メンバーのアドバイスに成功して役割を果たしたから?