スマガ Spica Sad Story「SHE MAY GO」の感想・レビュー

人生リベンジループ物語。
死んでも死んでも生き返り、世界の秘密へ立ち向かえ!!
スピカsad storyは世界の危機と戦う魔女のひとりの強がりを支えるおはなし。


主人公は記憶喪失で何故か空から落下している。そこへ現れる魔女三人組と悪魔。主人公は瞬殺されるが物語はここから始まる。なんと主人公は記憶を保持したまま生き返ることが出来るのだ。条件は「気を失った所からリベンジ再開」ということと「ルートが別れる選択肢に際して記憶が蘇る」という2つ。そしてヒロイン攻略後には新たに再チャレンジするか、止揚されて新たにシナリオをはじめる自分にアドバイスを出来る神となるかに別れる。何度も何度も死にながら違った選択肢を選ぶことに世界の秘密を解き明かしていく。スピカ(1)シナリオで明らかになる世界観は以下の通り。スピカたちが住む世界は精神壁に囲まれていること。精神壁は自由に通過できるが記憶は喪うこと。その空間には悪魔がやってきて魔女と戦うこと。悪魔の目的は魔女たちの総本山にある動力源?を潰すこと。悪魔はかつて死んだ魔女たちであること等など。


スピカシナリオの根幹は、スピカの「弱さ」を理解してあげること。スピカは天才魔法少女で自信たっぷり。クラスメイトから畏怖と好奇と蔑視の目線を向けられてもなんともないと虚勢を張っちゃう。しかし、本質は寂しがりやであり、何のために悪魔と戦うのか目的も見失っちゃったり、たそがれちゃったりする乙女なの。そんなスピカの力になりたいと願った主人公はスピカとの想いを積み重ねていく。スピカシナリオの見せ場は「女の戦い」と「守りたいもの」の二つ。前者は、主人公を巡って同僚の魔女と争いが始まる。結局、腹を割って話し和解するが、スピカの犠牲となって死ぬ。そんな可哀想な戦いにこれ以上スピカを巻き込んでいられるかと逃げ出す決意うするが、土壇場でスピカはキャンセル。曰く、弱さを嘆きたかっただけで見捨てることはできないと。主人公に出来るのは、死ぬときまでスピカについていてあげること。世界の終わりの果てまでもスピカを支え続けて二人一緒に死ぬ。最後まで愛する女を貫きこれもまたハッピーエンドのひとつといえよう。