CLANNAD AFTER STORY 第12話「突然の出来事」の感想・レビュー

今回のCLANNADは禍福は糾える縄の如し。
人間何がわざわいで何がしあせかなんて分からない。
芳野さん然り朋也然り、挫折したときに聖母に出会う。
朋也にとって聖母:渚を喪うことは生きることを喪うこと。
このCLANNAD AFTER STORY は鬱展開スキーにはたまりませんな。


季節は夏になり職場にも慣れてきた朋也。しかし父親とのしこりは相変わらず続いており、家族を愛する渚にとってはその家族愛の理想を朋也にも押し付けたがる。渚ちんのいいところはここで無理に強要せず、いつかきっとと約束することで朋也の負担を軽くしてあげていることでしょう。そんな朋也に降って湧いたのが栄転のおはなし。しようかしまいか悩む朋也に先輩の芳野さんがアドバイス愛する人のためにスパナを回せと過去語りが始まる。芳野さんはミュージシャンで自分の思いのままに歌を歌ってきたけど、曲が売れるようになり自分の歌が自分のものでなくなったときに何を歌えば分からなくなり精神崩壊。後は薬物に手を出して人生終了というありがちな流れさ。芳野さんは愛する公子さんのために歌を歌いつつけるべきだったと猛省し愛する公子さんのために生きることを決意。一度は挫折した人生をやり直すにはどうしたらいい?愛する人がいるからこそ、その人のために生きられるんだと愛の精神を説く。大事なものを見失うなよと。



芳野さんの話を聞き、渚に奨励された朋也は栄転の話を受けることを決意。二人で並んでキッチンに並んでる姿はこう憧れを感じるものがあるね。しかし人間万事塞翁が馬。なんと朋也の父親が逮捕されちゃった。身内が捕まりゃ印象が悪くなり栄転のお話も白紙さ。幸いなことに今までどおり会社で働けることになったけどな。父親が居る限り郷土では生活が出来ないと駄々を捏ねる朋也に聖母;渚は語りかける。朋也に一生ついていくけど故郷から逃げることは駄目だと。渚に促され父親と面会に行った朋也が目にしたものは、既に廃人と化し焦点も合わせず何も言わずに表情すら変えない父親の姿だった。朋也が父親と不和なのは、朋也の怪我以来まるで他人のように父親が接するようになってしまったため。そして今回も息子であることを認めてもらいたい朋也に何も言い出さず。ついに朋也は破裂してしまい、父親の前から逃げ出すのであった。父親との不和が家庭を崩壊させ、家族の崩壊が人生を狂わせ、そしてまた出世の邪魔をされた・・・しかしだからこそ渚に出会えたのではないか?鬱屈としていたからこそ渚に救われたのではないか?精神崩壊して壊れていく男を救ってくれるのは朋也を導く自由の女神。渚を救ってきた朋也が渚に救われる一幕であった。朋也が生きているのはただ渚のためだけに。これで渚が死んじゃうのだから壊れるわけですよ。