とらドラ! 第15話「星は、遠く」の感想・レビュー

今回のとらドラ!は好いた男の精神的危機に女が立ち上がるおはなし。
悩んでるボクちゃんに誰か気づいて〜
泣き叫べば救ってもらえると思ってるやつなんて幸せだね
大河は北村のために行動へ出る。生徒会長候補爆誕!!



教員養成課程なんかに在籍していると講義「生徒指導」のロールプレイング学習でモンペアやADHDと戦うシミュレートを行うのだが、「髪染め」もそのうちのひとつ。児童心理学曰く「髪を染めるという行為でしか、自分を表現できない可哀想な生徒というアピール」なので接するにはそれなりのケアが必要だとか云々。髪を染めることで学校という社会体制に反してるつもりになり粋がろうとする高校生ってのもありがちなパターン。それを鑑みると、ばかちーをして「悩んでるボクちゃんに誰か気づいて〜」と北村を揶揄する台詞を吐かさせた表現はナイスだね。ばかちーはばかちーで自分が厳しい状況にいるものだから北村の甘さに苛立ってる?と解釈したいもんだけど、みのりん曰くあーみんのその分かってる感に助けられているというか信頼しているらしい。そんなみのりんを竜児は優しいと表現するものの、ブラッディみのりん発動。いつもの変な発言やキャラ設定は精神崩壊を防ぐための演技感がバリバリ感じられますな。演技は長く続かず精神崩壊という流れはまだですか?



で、北村は精神的な助けを求めに竜児のところへ転がり込む。母子家庭だから気安く上がりこめるという考えはどうよ?と思いつつ、大河は生徒会長から北村の思慕の念を断ち切るいい機会とばかりに目玉焼きを作ってあげたりゲームをしたりとはしゃぎまくる。しかし大河のそのような励ましは、北村の苦悶の寝顔を見せつけられることによって一気に消し飛ぶ。北村が何に悩み、何を救って欲しいのかなんて考えなかったと。今まで大河が北村に惚れてたのは「自分が苦しいときに助けてくれた」という事実に惹かれていただけであって必ずしも其の役割は北村でなくとも良かった。しかし、ここにきて初めて、大河が恩返しを望み北村のことを理解しようとしたことではじめて、ようやくスタートラインに立てましたよっと。竜児はそんな大河を微笑ましく思いながらマフラーを巻いてやり星座を比喩に人間関係の構築を諭す。遠いから知りたいって思うんだろ?大河は北村のために何が出来るのか。ホントウに北村は生徒会長になりたくないのか。その真意を探るため、生徒会長候補大河爆誕