1.教師の主題学習観を確立する
- 主題学習を取り入れることについての教師自身の学習観の確立
- 「世界史」の学習指導の目的は何か
- なにゆえに高校のカリキュラムに「世界史」が位置づけられているか
2.主題学習のねらいをふまえて、世界史学習の改善・くふうを図る
現状の世界史学習(系統学習)のもつ問題点をじゅうぶん検討し、改善を進める中で、主題学習を取り入れていく姿勢が最も重要
(1)基本的事項を精選し、年間指導計画の改善を図る
- 現状
- いたずらに雑多な歴史的事実を羅列する幣が後をたたない
- 時間不足に陥り「世界史」の系統学習も本来の目標を達成することが容易ではない
- 世界史の目標に即して抜本的に教材の精選ならびに年間指導計画の改善が必要
(2)生徒の思考を重んじた学習指導をくふうする
一連の学習内容が、生徒の主体的な問題追求の脈絡にそって、ひとつのまとまりのある学習経験として習得されるよう学習指導の改善くふうに努めることがきわめて重要。
- ア:集団の話し合いや共同作業、また、個別の思考を進めるなどの学習活動の場面をくふうする
- 問題解決学習
- 生徒に予習させ学習内容について疑問点・深く知りたい点を述べさせ、教師はそれらの質問事項を整理し授業の中で解決をはかり、解決への道を示唆する。
- 学習事項への問題意識・積極的な授業参加・授業の焦点化・効率的な学習指導
- 学習テーマ
- 家庭学習として生徒に教科書を読ませ理解できない事項を生徒中心にテーマ設定させる。
- 問題解決学習
- イ:それぞれの学習場面で必要とする図書資料の整備活用や、視聴覚的指導資料および学習シートなどの開発、活用、保管、改善に努める
-
- b.視聴覚的指導資料の活用
- 教科書の図版(写真・絵・地図・図表・グラフ)、カラースライド、自作OHP、映画、学習のまとめプリント等
- 映写教材は、社会構造、精神的遺産に関しては、直接的効果は乏しいが、一般的に興味と関心を高め、知識を定着させるうえでは効果的である。
- b.視聴覚的指導資料の活用
- ウ:生徒ひとりひとりの能力を伸ばすための評価の生かし方をくふうする
- 学習目標を達成するため、基礎的知識や思考力が、生徒ひとりひとりにどのように定着しているかを把握する。
- 学習目標に即しての理解面ばかりでなく、資料の収集、まとめ方や報告、発表の仕方など、能力・態度面からも行うようにする。
- 評価は必ずしも評定に連なるものではなく、むしろ学習の一部と考え、学習をより効果的に進めるための一環として活用する。
- 評価は教師が生徒の目標達成度を測定したり、指導計画の補正に役立てるだけでなく、生徒自らが自分の進歩を確かめ、互いに協力して伸びるために活用させるように努める。