0-1現代金融ビジネスの最前線
0-1-1 1億ドルを瞬時に売買
- 20世紀末の金融取引
- 金融取引の特徴
- ゼロ・サム・ゲーム/ハイリスク・ハイリターン
- 安く買って高く売る
- 何か新しいモノや価値を創造するのではない。
- ある時点で、市場に集まった既存のマネー・富を自分たちに有利に配分するだけ。利益と損失を差し引きした合計はゼロになる。
- ゼロ・サム・ゲーム/ハイリスク・ハイリターン
0-1-2 24時間眠らないマーケット
- 地球の自転にあわせて市場が開くので価格変動を常に注意する必要がある。(具体例;外国為替ディーラー)
- 相場が上昇・下落するごとに売買取引を成立させ少しでも多くの売買差益を稼ぎ出そうとする。
- 国境を越えて24時間休むことのない連続したビジネスが地球的な規模で営まれる時代が到来したとを意味する。
0-1-3 時間と空間を突破するビジネス
- 金融ビジネスの特徴:ITによる時間と空間の制限の突破
- 製造業の終焉
- 物質的財貨の生産・販売による利益追求は、原材料の調達からはじまって生産活動に勤しみ、そこで生産された製品をマーケットに搬入し、ようやく顧客にありつき、製品が売れて初めて利益が実現される。
- 時間がかかる、工場の立地や製品を搬入するマーケットの場所、といった空間的な制限を受けてしまう。
0-2 20世紀末の問いかけ
0-2-1 一各国経済危機を誘発した巨大マネー
- ヘッジファンド:巨大マネーをグローバルに運用する投機組織
- 連鎖する世界経済危機の発端は、巨大マネーの大掛かりな通貨投機にある。
- 投機=株式、不動産、通貨、各種の商品などの価格変動を利用した取引によって、その売買差益を稼ぎ出そうとする経済現象
- 20世紀末の新しい経済現象では、一国の為替介入をも失敗に帰してしまうグローバルな巨大マネー投機
- ヘッジファンドの場合、私的に資金を集め、私的に運用しているので、金融当局の規制から逃れており、情報開示が成されていない。
- 元本を上回る規模で資金が運用される。
- 連鎖する世界経済危機の発端は、巨大マネーの大掛かりな通貨投機にある。
- 投機戦と外資依存の国々
- ヘッジ・ファンドや巨大金融機関が各国の為替取引を先取りしつつ大規模な投機戦を仕掛けだ場合、外資依存不安定経済運営諸国は深刻な経済危機に陥る
0-3 世界を揺るがす巨大マネー
0-3-1 巨大マネーの激流と「21世紀型経済危機」
0-3-2 リスクにさらされる金融機関
- 巨大マネーの徘徊は、結局は、ハイリスク
- 連鎖的な経済危機の深化は、貸付金が返済されないで焦げ付き、収益の悪化となって日米両国経済や金融機関を逆襲する。