こいとれ 鹿子木ゆうシナリオの感想・レビュー

こいとれの鹿子木ゆう=カナ先輩シナリオは、旧家の責務に自滅した少女が本当の恋を取り戻すおはなし。
おうちはカナ先輩を受け入れてくれているのに、ファビョって勝手に精神崩壊。
そんな自己嫌悪満点なカナ先輩を遊は助けることが出来るのか!?

鹿子木ゆうのキャラクター表現とフラグ生成過程


鹿子木ゆうは直感で突っ走る感性第一なボクっ子少女。恋愛部廃止を阻止するために遊を巻き込んだのがきっかけだけど、情交を重ねるうちに胸がもきゅもきゅするようになっちゃった。戸惑うカナ先輩だけど、恋がなんだか分からない。だって、恋愛部はカナ先輩の願いを叶えるためだけに創設された部活だったから。一方、恋愛部で恋子先輩に揉まれた遊はカナ先輩を受け入れ支え助ける決意をする。カナ先輩のトラウマだろうが旧家の事情だろうがバッチこい。カナ先輩のおねだりで実家に迎えに来てとの要求に迷わず応えて過去語りタイム。カナ先輩は自分が恋を出来なくなってしまった理由を吐きだしはじめる。曰く、(1)カナ先輩は難産で生まれママンは二度と子どもを埋めない体になってしまった、(2)旧家は男子の跡取りを必要としたためママンは周囲のプレッシャーに耐えられず精神疲労で死んだ、(3)カナ先輩は自分が男でなかったのが全て悪いと思い込むようになった「ボクっ子」を演じ乙女の感情を忘れ去った、以上のようなことがあったわけさ。そのため、カナ先輩は自分と同じ名前「ゆう」を持つ遊が側にいるとなんで自分が女なのかしらん?という事実を突きつけられちゃう、困ったね。



遊の存在がカナ先輩を傷つける。だから遊はカナ先輩を愛するが故に距離をとろうとする。問題の解決にはカナ先輩が女である自分を受け入れることが必要。そのために今までカナ先輩は女として抱かれようと願っていたのだから。そんなところへ強姦魔出現。羽音先輩を恋愛部から解放させるために暗躍する比嘉が登場し、カナ先輩を強姦する。だけどそれは比嘉が仕組んだ巧妙な罠で、強姦未遂によりカナ先輩は自分が性的に無力であることを思い知らされることになり、そこに図ったかのように遊が電磁誘導され悪者を勧善懲悪して結ばれるという型にあっさり嵌ったのでありました。カナ先輩は恋に疎かったので、遊のことを思ってもきゅもきゅしているのに恋だと気づかなかった。遊にべったりじゃなくて遊と離れることによってどんなにか自分が遊を必要としているのか知った。自分が嫌いだとか女として抱かれたいとかいう思いを遊によって全部解決。卒業式には今まで自分が恋を見つけるために巻き込んでしまった学校の思い出の場所を巡礼大会。最初はカナ先輩が自分のエゴで立ち上げた恋愛部だったけど、それはもう既にカナ先輩だけのものではなくなり、恋愛に来るしむ者たちを救う場になったのだ。カナ先輩の卒業後には遊がそれを担うのだということでハッピーエンド。