インドの衝撃 第二回「世界最大の選挙戦 貧困層が国を動かす」 の感想

カースト最下層ダリッドを取り込みインド総選挙に打って出たマヤワティ率いるインド大衆社会党のおはなし。
結局は、ガンディー家の影響力が強いインド国民会議派が勝利したのだが、貧困層の票の取り組みが争点となる。
貧困層を取りこむため、農村への社会保障政策をめぐる戦い。


インドは有権者7億人で330?もの政党が存在する。マヤワティはカースト最下層のダリッドの出身で、彼らの支持を取り付けて、ウッタル・プラデシュ州の知事ともなった。彼女は貧困層社会保障を厚くする一方で、その権力と財政を私的に濫用する側面もあった。マヤワティは白い象や自分の偶像などを建立する。何で象なの?と視聴していて疑問に思いしが、なんとインドの選挙制度が関係していた。インドは識字率が高くないため文字の読み書きが出来ない者も多い。故に、選挙の時には政党のシンボルマークのスイッチを押すのだ。ぽちっとな。だからこそ、大衆社会党のシンボルである象を建立しまくったのだ。実際、選挙活動のボランティアも、貧困の苦しさを何とかしてくれるのはマヤワティ姉さんだけだから象さんに投票をしようと呼びかけていた。このように貧困層の支持基盤を背景に躍進したマヤワティだが、国民会議派貧困層の取り込みは抜かりなかった。また、カーストに依拠した政党はそれ以外の支持基盤を確立することが出来にくいため、全ての階層・全ての宗派から手広く支持を受ける国民会議派が勝利した。だが、大衆社会党の活動が貧困層に政治的な関心をもたらしたことに意義が見出せるのかもしれない。