雑録

夏ノ雨 篠岡美沙シナリオの感想・レビュー

夏の雨の美沙シナリオは、諾々と生き青春をないがしろにした20代後半の女教師おはなし。
青春に未練たらたらなのに、主体的に行動するわけでもなく、いたずらに時を過ごす毎日。
教師と生徒の禁断の恋に目覚めるも、それは夏休みだけの関係で全てをなかったことにしようとする。
良い子ちゃんぶって諦めかける主人公くんだが、女性のために必死に足掻く。

教師と生徒の関係


美沙シナリオはおおまかに分類すると「教師と生徒の蜜月編」と「姪っこと親子関係構築」の二つに分かれる。まず前者については、20代後半の女性の心情変化が描かれる。これは年上女教師モノではよくあるパターンで、女性が自虐ちっくざんくしょんに陥る描写をによによ眺めることを楽しめばいいんじゃない?美沙ちんは両親教師で言われるがままに決められた将来をなぞって行くだけの毎日を送っていた。半端に能力があるとその道を沿えちゃうから性質が悪い。兄は早々にドロップアウトしたものの、美沙ちんは今更冒険するだけの決意も覚悟も無く、ただ諾々と生きていた。そんなつまらない人生に光を与えてくれるのが、姪っこねねちんと主人公くんの存在。風来坊の兄から預かった幼女ねねを育てつつ、主人公くんと満更でもない関係になることで、美沙ちんに遅れた青春がやってきた。だけど関係は教師と生徒。背徳感に駆られつつの火遊びは、美沙にこれとない快感を与え性的快楽に溺れる。だが、もともと生真面目な美沙センセが耽溺できるはずもなく。夏の終わりは恋の終わり。主人公くんのためだと嘯いて関係性を清算し、見合いに踏み切ることに。センセに拒絶された主人公くんは、物分りの良くカッコつけることで自分を守ろうとするが周囲から発破をかけられる。本当に欲しいならしがみつけよと。どのシナリオでも同じ言い回しだと効果薄れない?まぁ、奮起した主人公くんは恒例の見合い現場乗り込みを成し遂げ、結婚してくれ宣言。主人公くんの言説で自立した女性に覚醒した美沙センセは自分自身で生きる道を選ぶ。そう、それは主人公くんとの道。

血縁が無くても親子といえるか


主人公くんと隠れたお付き合いを続ける美沙センセ。しかし、預かってた姪っこが、前まであんなに仲良かったのに、なんだか急に素っ気無くなっちゃった。しかも、兄が改心し引き取りたいという。思い悩む美沙センセに対して、姪っ子:ねねは、明るくバイバイ。生きる原動力としてねねの役割が大きかった美沙センセは、空気の抜けたタイヤ。どうしてねねは・・・と悔恨の日々。そんな中、ねねが主人公くんに会いにやってきたよ。遠くから子ども一人でやってくるとはただごとではあらん。たどたどしく告げるねねの発言に耳を傾けましょう。曰く、美沙センセは実家でねねが居るから結婚できないんだと責められていたこと、ねねはそれを聞かされ続け心苦しく思っていたこと、主人公くんと美沙センセが結婚しないで隠れて付き合ってるのは自分がいるからだということ、美沙センセのことをママンと呼びたいこと、云々。ちくしょー、子どもの癖にこんなにいっぱい我慢なんぞしおってからに。対話が、必要です。主人公くんに思いの丈を打ち明けたねねちんは、美沙センセとも和解。家族になるもん。こうして、主人公くんと美沙センセとねねちんは血縁関係のない普通じゃない共存生活を送りながらも幸せですよとハッピーエンド。