ロンバルディア同盟と地中海商業圏

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なんかハンザ同盟は論述のテーマになることが多くて一橋とかでも出題されてるわ。
ハンザ同盟は北欧商業圏の都市同盟。商業的特性が強い。
まぁ「ハンザ」という言葉じたい「団体」という意味で旅商人の組合を指すしね。



けれどロンバルディア同盟は商業的な同盟ではなく、武装的な同盟なんだよ。
この二つをきちんと対比して覚えておくことが重要になってくる。
ハンザ同盟につられてロンバルディア同盟も地中海商業圏の都市同盟と答えると×をくらう。



えっと確かロンバルディア同盟は・・・

イタリアへの帝権再確立を図ったフリードリヒ1世に対して、北イタリアの諸都市が既得の自治自衛権その他防衛のために結成した都市同盟…皇帝軍を破り…諸都市の自主権を大幅に認めさせた…(『世界史小辞典』山川出版)



次に地中海商業圏。東方貿易について書かせる問題なんだけど・・・。
生徒は思いの外、ヨーロッパ側のことしか書かない。
つまりは、東方から香辛料と絹織物がもたらされたことだけ書いてくる。
もっと東方側の事情も書かないと点数はもらえそうにない。



東方貿易は地中海世界とユーラシアの交易ネットワークが結合したことが重要なのよね?
だからムスリム商人の存在は指摘しておかなければならないと思うわ。ダウ船とか。
あと、輸入品だけでなくヨーロッパ側からは銀や毛織物が輸出されたことも書くといいわね。



今回の重要ポイントは二つ。ロンバルディア同盟が皇帝のイタリア政策に武力で対抗する武装的な同盟であったこと。東方貿易ではムスリム商人の交易ネットワークと結合し、絹織物・香辛料が輸入され、銀と毛織物が輸出されたこと。これらが書けてれば、出題者の要求は満たせると思う。