花の野に咲くうたかたの(体験版)の感想・レビュー

家屋敷妖怪の桜花さんが安楽椅子探偵で大活躍する日常系ミステリー。
人の気配を色で識別できる主人公くんが助手役となって日常に潜む謎を解き明かす。
探偵業を続けていくうちに周囲との人間関係が深まっていく。
体験版では物語の明確な目的は提示されぬが桜花さんの正体を知ることが物語の原動力。
コンツェルトノートやジャコスでもお馴染みのチャート式は体験版では未実装で残念。

体験版概要


  • 桜花さんは自己投影にしかすぎないか?
    • 父親の提案により亡き祖父が住んでいたという木造建築「桜花荘」で独居することになった主人公くん。なんとそこには「桜花」と名乗る具象体が存在していました(※桜花さんは主人公くんを試すために、家屋敷妖怪であることを伏せ、本性をかくして気品のあるお嬢様然として振る舞います)。主人公くんには異能があり、人間のオーラを色で識別できるという特殊の能力を保持していました。しかしながら桜花さんには色が見えません。故に当初は幽霊と判別するのですが、桜花さん自身は嘘をつき、自分の存在は主人公くんの意識の投影であると述べるのでした。主人公くんは異能で色が識別できない人間を自分自身以外には見たことがありませんでした。そのため、桜花さんが自己投影であるという説明を信じ込んでしまいます。そして「桜花さんの存在を納得し、彼女を形作る想いを受け容れる」事を要求されるのでした。主人公くんは桜花荘についての調査を開始します。図書館で郷土史を調べたり、不動産屋を経営する攻略ヒロイン幼馴染みBに古書を提供してもらったりして桜花荘の謎に迫ります。調査の結果、桜花荘と桜花さんの関係は解き明かすことは出来ませんでしたが、桜花さんは過去を懐古できる時間を得ます。こうして主人公くんは桜花さんの存在を受け容れることができたのですが、その存在に「納得」してしまったがために、桜花さんは消え去るのでした。淡くて苦い感情を経験した主人公くんでしたが、寝て起きてみるとそこには桜花さんの姿が!!なんと桜花さん=自己投影説は全くの嘘であり、桜花さんが家屋敷妖怪であることが判明するのでした。


  • チョーク事件その1(生徒会長の先輩と好感度蓄積)
    • 桜花さんが安楽椅子探偵であることを読者に紹介しつつ生徒会長の先輩とのフラグを立てていく舞台装置。主人公くんたちは無事高2に進級できたのですが、新しいクラスにおいて主人公くんは違和感を覚えます。この違和感を桜花さんに話すと、安楽椅子探偵モードになりロジカルシンキングが発動!少ないヒントから推論を導き出します。桜花さんの推理によると主人公くんの違和感は「チョークがパくられる」事件に起因しているのだとか。この真相を確かめるために焼却炉へと急ぐ主人公くんでしたが、時既に遅し。そこには桜花さんの予想通りチョークの箱の残骸が発見されたのです。桜花さんの推理力に驚愕しつつも、チョーク事件に憤る主人公くんでしたが、ここで生徒会長である鵲(カササギ)先輩と邂逅することになります。カササギ先輩は先生に頼まれてチョーク事件を追っており主人公くんと鉢合わせたというわけです。当初カササギ先輩は主人公くんを犯人と疑うのですが、疑いもすぐに晴れ、調査に協力する関係が構築されたのでした。



  • 捨て猫事件(疎遠になっていた幼馴染みと関係回復)
    • ほんわか系幼馴染みAと強気系幼馴染みBとの友情パワーのはなし。幼馴染みBの井之上麗奈は強気系少女で不動産屋の娘さん。麗奈と主人公くんとは2歳児における公園デビューで知り合ったくらいの幼馴染みっぷりを発揮していましたが、最近では疎遠になっていました。そんな麗奈と再び関係を構築するきっかけとなるのが捨て猫事件でした。麗奈は不動産屋の客から猫を処分して欲しいと頼まれます。曰く、血統書付きの猫ちゃんが近所の猫と交配して雑種を産んでしまったので、いらないとのこと。憤った麗奈は客に内緒で猫の引取先を探し始めます。麗奈の様子がヘンであることに気づいた主人公くんは幼馴染み友情パワーを発動。桜花さんの協力もあって麗奈の悩みに気づき一緒に里親捜しを行うことになります。ここで問題として浮上してきたのが捨て猫があまりにも高価な首輪をしていた件について。幼少期、主人公くんは捨て犬を育てた際に苦い経験をしていたので、捨て猫が引き取られた後の憂いを絶つため首輪問題の解決に挑みます。ここでも桜花さんの推理が冴え渡り、ひよっとして飼い主は猫を処分したくなかったのではないか?という結論に辿り着きます。この推論も勿論ビンゴ。飼い主に会って事情を聞いてみると、家庭問題により猫を処分せざるをえなくなったとのこと。つまりは息子が悪女にひっかかりカネを無心されたり猫を処分するよう要求されたりするようになったそうな。そのため鬼嫁に対する意趣返しのために宝石を首輪に加工し、子猫につけて処分を依頼したのでした。麗奈にとっては貧乏くじを引かされるような結果になりましたが、里親捜しや事件の推理を主人公くんと行うことにより、疎遠になっていた関係性が恢復されたのでした。


  • 桜花さん正体バレ具現化(攻略ヒロインと桜花さんの絡み)
    • 主人公くんが桜花さんを見越して以来、桜花さんの具現化度が次第に上がっていきます。従来は屋敷から出られなかったモノの主人公くんが媒介となることで、外に出られるようになりました。桜花さんとカップルつなぎで街を散策していたところ後輩ヒロインと鉢合わせ。流れでファミレスに入り抹茶パフェを食すことになったのですが、またもや問題発生。ファミレスで怒号が飛び交った際に垣間見た当事者がクラスメイトであったことに驚いた主人公くんは桜花さんの手を離してしまったのです。こうして媒介を失った桜花さんは家屋敷妖怪の束縛により屋敷へ強制送還。後輩ちゃんは目の前で桜花さんの消失を目にします。慌てた主人公くんは桜花さんの無事を確認するために屋敷へ戻るのですが、桜花さんの帰還を確認して安心したところ、屋敷には攻略ヒロインが全集合しておりました。ここで桜花さんによる自己の存在証明が行われ、ヒロイン達が桜花さんの存在を認識することになったのでした。体験版はここでオープニングが流れ一端終了となりますが、オマケエピソードが解放されます。そこでは桜花さんの具現化度が上がっており、肉体を持てるまでになっています。