クロノクロック「沢渡満シナリオ」の感想・レビュー

未来から実妹との娘が現在にやってきて疑似家族を形成するはなし。
スリードを誘うために最初は過去の実妹自身がやってきたとプレイヤに読ませていきます。
最初から好感度マックスの「妹=関係性変化」を表現するためにタイムリープ設定で味付けした感じ。
和服実妹は盲目なのですが、脚本の展開にイマイチその設定が活かされず残念でした。
イモウトが病気で盲目になった時に荒れていたという過去話こそ描写すべきなのではないか!?
あと折角のこもわた先生のSD絵が満シナリオは一枚しかないじゃないですか!!

概要


  • 妹=関係性変化をタイムリープで表現します
    • 「妹属性」をキャラクター表現において扱うと、必ずその「関係性変化」が問題になってきます。数多の妹たちが量産される中で、如何にフラグ構築の過程を表現できるかが、ライターの腕の見せ所と成っています。特にイモウトモノは近親相姦を扱うことから「周囲との理解に苦しみセカイがどうなっても2人が良ければそれでよいというセカイ系」になったり、逆に「周囲との絆を結んで近親相姦が認められ大団円を迎える」というようなパターンもあります。しかし本作品では近親相姦の負い目は問題にされず、全く描かれません。この作品で「妹=関係性変化」のために使われている技法はどのようなものなのでしょうか?ここでは「時間」を扱っている作品ということで、「自分の娘が未来からタイムスリップしてくる」という展開です。しかしながらこれでは過去にも類似作品があるので、プレイヤには過去のイモウト自身がタイムリープしてきたように読まされていくようになっています。



  • 疑似家族を形成することで関係性を見つめ直します
    • イモウトは最初から好感度マックスであり、事あるごとに兄と性的に結ばれることを無想しているため、フラグ構築には特別なきっかけが必要です。その契機となるのが、疑似家族の形成なわけです。イモウトは兄ラブなわけですが、そこへ兄に好意を寄せる幼少期の自分(と思ってるけどホントウは自分の娘)がやってくることで、自分の兄がとられてしまうと思うのですね。兄を廻って幼女とガチで争うイモウトの様子をしばしご堪能ください。イモウトは家族ごっこをすることで、徐々に娘に対する愛情を獲得していくことになります。今までイモウトは兄がいればそれでよいというセカイ系を地でいっていたのですが、娘の存在により周囲にも目が行くようになっていったのですね。それの理由として兄の愛情が他者には向けられないという確信から来ていることがあったのですが、ゆとりを持つようになったイモウトは女としての魅力を格段に増し、兄との関係性を変化させることに繋がるのでした。



  • 娘との別離編
    • イモウトシナリオでメインとなるのが、未来からやってきた娘との別れ編です。タイムリープで偶然召還された娘はあるべき時間軸に帰らなければなりません。そのため、徐々に周囲からその存在を認識されなくなるのですね→いわゆる【存在を忘れられる系展開】。娘が母親のために花畑でお花を摘んでくるのですが、プレゼントとして渡そうとした瞬間に、イモウトは存在を認識できずスルーしてしまい愕然とするシーンが本編最大の見せ場でしょうか?その後は完全に「家族」の絆を確かめ合いながら残りの時間を過ごしていく消化試合タイム(なにげにメイドのD.D.が家族として数に入れられていたところが良かった)。そして最後は未来に帰りますという涙の別離を演出するのでした。これから子作りして自分の娘を産んであげるよと「未来で待ってる」エンドを迎えます。本編の流れの中に濡れ場シーンはいれて欲しかったですね・・・。