こころリスタ「真理歩先輩ルート」の感想・レビュー

腐女子で乙女な二次元コンプコミュ障の先輩を攻略するはなし。個別短い。家族ゲー。
芸能人とかの追っかけやってキャーキャーする女を題材にした人物像を眺めさせられる。
私はキャラはキャラであると思っているので、誰が声を当てているとか関心がなく、むしろ萎える人間。
該当するキャラを好きになる?気持ちは分かるが、それが昂じて中の人まで好きになるのはよく分からない。
タイガードラマを見ていても家康は家康であり「○○が演じている」って言われると悲しくなる。
そのためこの作品では声優のライブに連れて行かれキャーキャーされるので衝撃が深かった。

マリポ先輩√雑感


  • 腐女子で乙女な二次元コンプコミュ障
    • 真理歩先輩ことマリポ先輩は学園の先輩であり痴漢の冤罪という最悪の出会いをします。社会的に抹殺される危機において主人公くんは三次元の女には興味がないことを力説しなんとか容疑を晴らすのでした。こうして知り合ったわけですが、マリポ先輩の真実を知ります。なんといわゆる残念美人であり、腐女子で乙女な二次元コンプコミュ障だったのです。主人公くんも同様にコミュ障であったため、コミュ障がいかに面倒くさいかを知っており、マリポ先輩のこじらせっぷりを理解し受け入れることができたのですね。こうして好感度蓄積を重ねていきます。しかし乙女ゲーの声優のライブは個人的に衝撃。主人公くんをほったらかしイケメンボイスの男性声優にキャーキャーされるのは男性向け紙芝居では扱いにくい描写であろうため中々勉強になりました。



  • 偽乳・イジメ・家族との対立
    • マリポ先輩のシリアス描写で扱われるのは「如何にして先輩は腐乙女になりしか」。その原因はイジメ問題と家族の無理解がありました。マリポ先輩は二次元へのコダワリが強く中学の時はヲタグループに所属していたのですが、その中でもガチ勢でありヌルヲタと対立してしまったのです。その人物の鼻を明かすためにマリポ先輩は偽乳特戦隊となるのですがそれはイジメへと発展してしまいます。幸いマリポ先輩はタッパがあり肉体的に恵まれていたため暴力に屈せず返り討ちにできたのですが、こうしてコミュ障となってしまったのでした。さらにそこに家族の無理解が襲い掛かります。将来ヲタ系の仕事に就きたいと望むマリポ先輩に対し、家族はそんなものになるなと一刀両断。確かに私も家族がヲタ系の仕事に就きたいと言って来たら全力で止めてしまうかもしれない。ここらへんの問題をシナリオにおいてもう少し深く扱えれば名作となったでしょう。しかしシナリオは簡単に収束。主人公くんという理解者を得たマリポ先輩は、今一度家族と向き合う決意をしてエンド。本作品は「家族はどこまでも家族」が貫かれているので、正直家族と関係が微妙なプレイヤァとしては複雑な感情を抱いてしまいます。