枯れない世界と終わる花「世界の運命改変編」の感想・レビュー

自らの命を蝕みながら他者の命を吸収する天使によって維持される世界を改変するはなし。
それが運命だというのなら、だったら俺が変えてやると主人公くんがメガンテする。
自らの命と引き換えに世界を救おうとする主人公くんの下へヒロインズたちが終結
サブキャラ達の支援もあり、主人公くんの命が代償とされることはなく世界改変が行われた。
運命の役割から解き放たれた主人公くんとヒロインズたちはハッピーエンドを迎える。

概要


  • 如何にしてヒロインズは天使の役目を負いしか
    • 主人公くんは幼少期に2度救われています。1度目、孤児である主人公くんに生きる希望を与えたのが、同じ孤児であるハルでした。二人は手と手を取り合い、相互扶助の精神で、この絶望しかない世界を生き抜いてきたのです。しかしある時ハルが病気に臥せってしまいます。貧窮問答歌である主人公くんにはハルを医者に見せる余裕などなく、万事休す。そんな主人公くんを2度目に救うのがシスターのショウさんだったのです。主人公くんはショウさんに引き取られ教会で暮らすようになり、コトセやユキナも加わりながら慎ましくても幸せな生活を送ることになります。
    • しかしショウさんには天使の役目が課せられておりました。この天使の役割とは他者の命を吸い取って世界を維持するというもの。さらに天使の能力は、人間には手に余るものなので、消耗もまた早かったのです。こうしてショウさんは主人公くんに「家族」を頼んで死んでいきます。託された主人公くんは家族を維持するために懸命に働きます。無理が祟って擦り切れそうになる主人公くんを支えるのはいつだってハルの存在。
    • こうしてショウさんが死んでからも何とか生活を維持していったのですが、ここで伝染病発動!主人公くんはヒロインズらの救済を神に祈るのですが、ヒロインズらの死は運命であり、そこから逃れるには運命に縛られないコトワリから外れた存在になるしかありませんでした。つまりは、ヒロインズたちは死から逃れられたものの、天使として世界を維持するための役目を与えられることになってしまったのです。さらに主人公くんはヒロインズらの救済の代償としてこれまで育んできた「家族の絆」を喪失します。主人公くんはヒロインズから他人のように扱われることに耐えきれず出奔することになりまいした。



  • 自らの命と引き換えに世界の改編を望む
    • 主人公くんはヒロインズたちがショウさんのように天使として朽ち果てていく運命を変えようと試みます。自らの命を捧げることにより、天使の羽を自己に吸収する力を得たのです。こんなクソみたいな人生が運命だというのなら、だったら世界を変えてやる!!世界改変モノ特有の熱い展開が待っています。
    • この作品を非凡たらしめているのは、世界の構築者でもある神自身も、世界のシステムの改編に協力することです。神はその一部を炉利幼女レンとして具現化させ主人公くんを支えていきます。こうしてコトセ、ユキナ、ハルの天使の羽を吸収することに成功し、さらには神の一部であるレンが持つ羽をも吸収します。全ての羽を回収し、世界改変を行ったあと、主人公くんは契約通り消滅しかけるのでした・・・
    • しかしながら、ここでヒロインズたちが登場し、主人公くんの生存を肯定したため、世界の意志による審議タイムとなります。世界の意志との審議中、これまで命を吸われ世界の維持に回され神の一部となったサブキャラたちが登場し、彼女らもまた主人公くんに生存への意志を唱えるのです。大団円的な流れ。以上により、主人公くんの命という代償なしに世界改変がなされ、「天使が自分の命を蝕みながら人の命を奪って世界を維持する」という歪な世界-システムは書き換えられることになったのでした。ハッピーエンド!!エンディング後に選択肢による個別エピローグが挿入されます。