漫画版幼女戦記04巻を読んでの雑感

幼女戦記04巻は大隊編成編。丁寧にコミカライズされているので4巻目でもまだこことなると膨大な巻数に及びそうですね。しかも月一刊行ペース。

幼女戦記の魅力の一つに、中身サラリーマンの幼女の経済的合理性思考が見事に勘違いされながら、本人の意図とは真逆に軍事的評価を得て、あれよあれよと出世していく成功譚の側面があります。その原作ラノベでの面白味を、漫画版では巧みに視覚的に訴えており、デグレチャフさんの心中とギャップがコミカルに表現されています。

大隊編成編では神による浸食汚染が進んだデグレチャフさんが軍医に第二次性徴について相談に行ったり、ウーガさんに初潮と察せられて死にたいとなったりする絵がとてもグッときますね。そして漫画版の特徴ともいえるのが、セレブリャコーフさんでしょう。アニメ版では「ムーミン」と評されていていたセレブリャコーフさんでしたが、漫画版では美しく描かれており、数少ない女性としてヒロイン?を張っています。セレブリャコーフさんステキ。そして安定のレルゲン。唯一デグレチャフさんの本性を見抜いており心労を重ねていますが、そのデグさんに感じる脅威性の代弁者としての姿が克明に描かれています。

あと個人的に好きなのは人的資源のはなし。俺たちは単なる労働力の一部として数えられていないんだ!!という資本主義の本質を見事射貫いており、今日も自己を単なる資源の一部と見なして仕事をこなそうという意欲がわいてきます。