平成時代末期、こみパのキャラ:長谷部彩さんの絵を見かけてとてもノスタルジック

思春期の多感な時期、私の人格形成に凄まじい影響を与えていったのが、こみパの長谷部彩さん。
物静かで落ち着いており、自分の世界観というものを持っている黒髪ロング。それが長谷部彩さん。
現在いそうなキャラでいえば、その雰囲気は鷺沢文香さんに近いと言えるのではないでしょうか?(言えないかもしれない)

漫画版長谷部彩さん√の記憶

  • 当時は電撃で犬威赤彦さんがこみパのコミカライズを担当していたかと思います。記憶を掘り起こすと内容は以下の通り。
    • 長谷部彩さんは創作ジャンルのオリジナル本同人作家。絵が上手くて話も面白いのですが、作風が地味であるため、あまり売れ行きは良くないという現状でした。そんな中、売り上げ至上主義のちゃん様こと大場詠美に表現者の姿勢をなじられたりもします。
    • そんな長谷部彩さん√の見どころは、何と言っても、自分の作風を捨てて流行っていて売れるジャンルに手を出した時の衝撃でしょう。コミカライズ版では当時マリみてが流行っており、長谷部彩さんはちゃん様が書いたマリみてのイラストを模写しはじめるのです。アイデンティティ拡散の危機。自分の世界観を持っていることが魅力の長谷部彩さんが自分からその魅力を捨ててしまった瞬間だったのです。
    • そもそも長谷部彩さんは病気がちな父親の無聊を慰めるためにお話しを作ることが創作の原初風景でした。しかし父親は亡くなり、目的を喪失したまま、話を紡ぎ続けていたのです。ここで確かコミカライズ版では、父親から貰った大きな机の話が挿入され、幼少期には大きかった机で無限に話を紡げたのに、今ではもう机は小さくなり話を作る意味もなくなったのに、未だに縋りついている・・・
    • これは現在でも多くの人々が直面する課題であるかと思います。評価されないけれども、自分の書きたいものを書く。それが商業ではなく同人なのだと。しかし表現というのは、読み手や受け手がいて初めて成り立つのもまた事実であり、独りよがりに過ぎないのではないかと。サクラノ詩でも美は絶対的なものが存在するか、それとも美は相対的なものかという論題が提示されていましたね。


サマポケが発売されるというのに、全盛期の葉鍵に興じるのであった!

  • ONE(1998)

  • Kanon(1999)


  • 痕(1996) 私が初めてプレイしたノベルゲーが『痕 昭和30年代ver.』でした。