雑録

神待ちサナちゃんの感想・レビュー

家族ゲー。自分の価値観を押し付ける母親とそれに耐えきれなくなって家出した娘が和解する話。
主人公くんは孤児出身の孤独なリーマンで寂しさを紛らわすため、神待ちしている少女を貪る。
過去のトラウマから割り切った関係を信条としていたが、サナちゃんには深く関わることに。
バッドエンドでは駆け落ちするが、トゥルーエンドでは母親と和解する。

神待ち」を題材にした抜きゲーかと思いきや、割とシナリオも良い。

  • 母親との対立
    • プチ家出をした女学生が自分の身体と引き換えに一宿一飯を得る行為。それが「神待ち」であり、本作では母親とケンカし家を飛び出した何も知らない少女が「神待ち」をすることになります。当然、楽観的に考えていたため、主人公くんにより痛い目に合わされるのですが、何度もやってくることになります。家庭環境が良ければ「神待ち」などしないため、家族問題を描きやすい題材であるため、ドラマが作りやすいのかもしれません。では、本作のサナちゃんはどのような問題を抱えているのでしょうか?それは母親の束縛でした。サナちゃんの母は女社長であり、夫に浮気され出ていかれてしまいました。これを契機に娘に依存するようになり、娘を幸せにしなければならないと自分の価値観を押し付けていくのです。サナちゃんは元々お母さん大好きっ子であり、コンテストに入賞して褒められたこともあってか、イラストのお仕事をしたいと思っていました。しかし母親の価値観からするとイラストレーターなどありえず、サナちゃんの夢を否定したのです。これによりサナちゃんは心因性視覚障害となり絵を描く時だけ世界が歪むようになってしまったのでした。こうして母と娘はお互いを愛しているが故にこそ、分かり合えなかったのです。

  • 母親との和解
    • 主人公くんは孤児出身であり、それを跳ね返すために勉強も運動も頑張り、大手の企業に就職しました。しかし孤独を抱えていたため、人のぬくもりに飢えていたため、サナちゃんにつっけんどんに接しながらも何かと世話を焼いてしまうのでした。バッドエンドでは母親に訴えられて警察に捕まり釈放された後に、退学したサナちゃんと駆け落ちすることになります。これこれで味があって良いのですが、トゥルーエンドだと母親との和解に一役買います。乳製品メーカーに勤める主人公くんは、その技術を活かして、サナちゃんの母親の化粧品メーカーと共同開発を行います。そしてその宣伝のためにイラストを用いることにするのですが、そこでサナちゃんの絵を利用するのです。サナちゃんの母がイラストに惹かれさせたところで、その絵師はサナちゃんであるとネタ晴らし。かつては上手かったサナちゃんの絵が心因性視覚障害により歪んでしまったこと、その原因が母親であることを告げ、和解に持っていくのでした。母親と仲直りしたサナちゃんは、人生をやり直すことになります。主人公くんも熱心に仕事に取り組むようになり、二人はしばしの間、お別れをすることになったのです。数年後、久しぶりに神待ちサイトを除いた主人公くんは、イラストのアイコンを見つけ、サナちゃんだと気づきます。成長した二人は再び関係性を築いていくのでしたとハッピーエンドを迎えます。