普段レジグナチオンを気取っている少女Bが、だからこそ実は一番自我に囚われている。それに対して、家業の経験から厳しい現実を知っている少女Aは、どことなく達観した思想を持ちつつも、それ故に物事を悲観的には捉えない。少女Aの人生観が少女Bを救う。

デレマス/デレステの二次創作漫画のはなし。
断片的なキャラ情報からプレイヤーが人物像を解釈し、二次創作により大衆がイメージを共有することで、実際にキャラクターが創り上げられていく現象。

同期の方が評価が高かった時に抱く複雑な感情について

いつもの如く、りあむは「本人には悪気が無いけれども、ちょっとした余計な一言」を発動させてしまいます。これは「他者の一番突かれたくないセンシティブな感情を無残にも蹂躙してしまう」という特性を持ちます。同期を前にして自分だけ評価されたりあむ。あかりやあきらのことを一応は気にしつつも、はしゃいでしまう様子が描かれていきます。そしてそれを見たあきらの反応が、このファンアートのイチオシの描写となっています。

ちひろさんからは悟り世代と紹介され、レジグナチオンを気取っているあきらですが、その人生観はある意味で現代社会に適応するための手段だったのかもしれません。だからこそ、同期との評価の差を実際に目の当たりにした際に、複雑な感情を抱いてしまうのでしょう。ついつい強烈な自我が漏れ出してしまいます。あきらにマスクを取らせ、「ホント、どうでもいいって思ってたんだけど……なんか残酷な世界デスね。ここ」という言葉を吐くところは是非読んで欲しいところ。悟る素振りで現実に対処してきたあきらが現実に対処できなくって悟りきることができなくなってしまう様子がとてもよく表現されています。

そしてそんなあきらに対し、家業での経験からどことなく人生に達観してるあかりが、悲観する必要はないことを説いていきます。この二人のやり取りはなかなかにグッとくる展開です。おススメ!そして安定のりあむのクソザコ豆腐メンタルでオチるのでした。