Summer Pockets REFLECTION BLUE「加藤うみ」シナリオの感想・レビュー

主人公としろはの娘でグランドエンドのメインヒロインでもあるうみの個別ルート。
ネグレクトされていたうみが過去跳躍して若き日の父親から父性愛を獲得する。
親から叱られる子ども達を見て羨ましさと寂しさを感じるうみを主人公が叱る。
好きの反対は嫌いではなく無関心。これまでうみは叱られたことすら無かったのだ。
家族からの愛情を感じたうみは主人公を父親として慕い、主人公のトラウマを癒す。
覚醒した主人公は島民の支援を経て競泳の特訓を開始し自己ベストを更新。
最後は島民全体に見送られて大都会岡山に帰っていくのであった!
一方、現代の時間軸でうみと父親が和解するエピソードが無かったので残念。

加藤うみのキャラクター表現とフラグ生成過程

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  • 父子家庭においてネグレクトされた娘が父性を求める話
    • 【1】加藤うみは主人公としろはの実の娘。正規ルート世界線ではしろはが死に絶望した主人公は娘を育児放棄してしまいます。そしてうみは母親(しろは)の13回忌に置き去りにされたことを契機に異能に目覚め、父親と母親の愛情を求めて過去跳躍してくるというのがサマポケの大まかなラインです。グランドルートでは主人公・しろは・うみの三人で疑似家族生活が展開されますが、うみ個別√では父と娘として向き合うことになります。そのきっかけとなるのが僕らの七日間戦争よろしく大人は分かっちゃくれないと子ども達が立て籠もり騒動を起こしたこと。事件後、親たちが子ども達を叱る描写となり、一方的に起こるのではなく愛情があるからこそ叱るのだという一幕が挿入されます。無論、うみには叱ってくれる大人などいないのですが、代わりに主人公が叱るのです。こうして親からの無償の愛を感じたうみは主人公を父親として慕うようになるのでした。帽子のエピソードとかお祭りの日の屋台イベントとか肩車ブーンは結構好き。
    • 【2】うみと新たな関係を築いた後には、主人公のトラウマ克服物語となります。テレビ放送で自分の所属していた水泳部が全国大会に出場したニュースを見た主人公はPTSDが発動します。自分がいなくとも全国大会にまで行けるのだと無力感に打ちひしがれるのです。そんな傷心を癒すのがバブミ。うみは自分の父親のトラウマを癒してあげるのでした。こうしてうみのバブミにより復活した主人公は残りの夏休みの時間を特訓にあてることとします。狭い島内で噂はすぐに広まり、少年団の仲間を始め、島民全体で主人公を応援してくれるようになります。しろはも何気にちゃんと来て主人公からもらったアドバイスを本人に返すという決定的なファインプレーをする要員になっているよ!皆の応援で力を得た主人公は自己ベストを更新します。別離の日には船に島民全体が押しかけ大団円エンドとなります。以上により、うみは主人公からの父性愛を獲得し現代の時間軸に戻ったのでした。
    • 【3】で、ここまでやったからには、現代の時間軸での父と娘の和解があると期待されますよね!!私がサマポケのファンディスクを買った一番大きな理由がコレ。過去の時間軸で父性愛を獲得したうみが現代の時間軸で主人公を癒し、しろはが死んで絶望してしまっている主人公を覚醒させて和解するシナリオを期待していたのです。エンディングを見ながら期待に胸を膨らませワクワクしていたのですが、ムービーが終わっても他のヒロインたちのようにエピローグは発生せずタイトル画面へ・・・。正規の世界線における父と娘の和解イベントは発生せずに終わったのでした・・・。ショック。残念で仕方がない。真・グランドエンドでやるのか!?

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