雑録

『ドーナドーナ いっしょにわるいことをしよう』の感想・レビュー

特権的な資本家一族による超管理社会の打破を目指すテロリスト活動モノ。
管理社会において発生せざるを得ない人間の膿を利用して裏稼業に手を染めるが……
なんとそれすらも管理社会におけるシステムの一環だったのだ!というオチ。
全ては支配者一族の掌の上で踊らされていただけに過ぎなかったのである。
最後はラスボスが「俺ごと撃て」を命じるがその愛人が拒否し主人公が勝利する。
支配者一族の創始者生誕祭をぶっ潰し見事支配からの自由を獲得したのであった!
2周目からはポイント割り振りで強くてニューゲームできるようになります。

反社会活動ですらシステムの一部!不満分子のガス抜きの為の濾過装置

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  • 超管理社会を打破するためには
    • 主人公は両親を亡くしており、姉も主人公を庇って自ら人体実験に志願して死亡しました。そのため個人的復讐が理由で資本家階級へ怨恨を抱き反社会活動に手を染めたのでした。主人公が所属する勢力は、好き勝手に行動することによって管理社会にダメージを与えようという主義を掲げていました。そこでの主人公の役割は資金集め。管理社会に安住する女性たちを拉致監禁し、管理社会で甘い汁を啜る男性たちに提供することによってカネを吸い上げていたのです。基本的にはこれを繰り返して勢力を拡大していくのですが、これすら支配構造の一部として組み込まれたものに過ぎなかったのです。凌ぎ稼業を拡大する為には施設管理や設備投資、消耗品の維持管理が必要となってきます。ヤクザ集団はバイヤーからそれらを入手していたわけですが、その元締めの女性こそがラスボスの愛人だったのです。すなわちヤクザが稼いだカネは資本家階級に循環し、その過程で管理社会への不満を吐き出させるという濾過装置になっていたのでした。
    • シナリオの中盤までは、そんなことはつゆ知らず。主人公たちは自分たちの活動が管理社会を打破するものだと信じて競合者としのぎを削ったり、はみ出し者たちを仲間に加えたりと忙しい日々を送っていくことになります。仲間キャラ達はそれぞれの事情でトラウマを抉られ、メンバーから離脱するイベントが用意されています。それを乗り越えることで絆度を深めることになるのですが、失敗するとリョナられてしまうのです。私は低レベル・低ターンでサクサクシナリオを進めていたのですが、中盤で全滅。一番大好きなサムライキャラの菊千代さんがとてもひどい凌辱の憂き目にあってしまい絶望しました(CG埋めるためにリョナられも全部見ましたけどもさ)。それ以降必要以上にレベリングをするようになってしまい攻略キャラ全員絆度マックス。実績解放のためのクリア条件の一つが200ターン以内なのですが、クリア時には180ターン近くになっていました。レベルも50以上、ハルウリで稼ぎまくったカネでアイテムも大量購入。それを湯水のように使いまくったせいか、余裕のラスボス撃破でした。

 
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  • グループリーダーこそが支配者一族の縁者だった
    • 主人公が所属する反社会組織ナユタ。それを立ち上げたのは通称ザッパさんであり管理を憎み、その日暮らしの快楽主義を謳歌していました。しかしながらザッパさんの無邪気な反抗期は全て掌握されており、地下鉄を用いた本部強襲作戦は失敗に終わってしまいます。そしてザッパさんは一族に帰ったのです。
    • そんなザッパさんを救い出すのが、主人公を筆頭とするナユタのメンバーたち。離脱イベントの際に培った絆は伊達じゃない!ということで、かつて娼婦だった炉利が一念発起して復職。その手練手管を発揮して資本家階級のエリートからパスをゲットし、カチコミを仕掛けます。ここでかつてのライバルであった競合者たちが助けに来てくれるという熱い展開や、支配階級に戻ったザッパさんとのバトルなど終局部に向けて盛り上がりを見せます。
    • 管理された社会の中で安寧に生きる!?そんな人生コチラから願い下げだ!とラスボスバトル。ラスボスはさすが支配階級のエリートであり、バトルに負けると部下に命じて「俺ごと撃て」ムーブをかまします。万事休す!もし本当に洗脳された命令に忠実なだけの部下であったら躊躇なく撃ったでしょう。しかしラスボスが道具と見なしていた部下は親愛を寄せていたからこそ忠実であったのであり、主君ごと撃つことはどうしてもできなかったのです。愛の勝利だ!
    • そんなわけでラスボスからロボット兵器を奪ったナユタ一行は、創始者一族を祭る一大セレモニーを襲撃。式典の最中にその象徴であるモニュメントを叩き割り、管理統制された支配の欺瞞を全世界に公表します。こうして資本家一族の支配は打破されハッピーエンド。最終的な好感度に応じて、エンディング後の主人公のエピローグがちょっと変わるぞ!
    • クリア後にスタッフの後書きを読むことができますが、アリスソフトはすさまじい人材が揃いまくっていることがわかります。老舗の会社すご過ぎ。

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