雑録

2021年1月発売の新作ノベルゲーは何を買えばいいですか?

2021年1月のシナリオ重視作品としては、戯画とQUINCE SOFTの一騎打ちとなります。戯画はかつては丸戸作品とバルドシリーズで有名でしたが今は数打ちゃ当たる戯画マインの粗製乱造メーカーとなっています。それでも1月の新作はサガプラのフロフロコンビを引っ張ってきていますのでそれなりの作品には仕上げてくれるはずだと信じたい。一方のQUINCE SOFTは作品が既にマスターアップしていたのに体験版の配布が1週間前でありセーブもロードもできないという仕様でした。製品版では改善されるのでしょうが、複数シナリオライター&複数原画師なので空中分解せずにまとめることができるかが焦点になるかと思います。

【目次】

ごほうしアクマとオシオキてんし(QUINCE SOFT)

シナリオとしては旅館における仲居の仕事を中心に置きつつ地域振興と異種族間交流を絡めた話です。魔界の姫君であるメインヒロインは更生のための懲罰として人間界での交流を命じられます。主人公はそれに協力することになり、自分のバイト先でもある、幼馴染の実家が経営する旅館に口利きをして、一緒に働くことになります。仕事にも慣れ旅館や離島そのものが好きになった姫君は困窮に喘ぐ惨状を見て地域振興に協力したいと申し出るというのが大きなストーリーラインとなっています。攻略対象は4人で①魔界の姫君だけれども純粋で清楚で一生懸命なメインヒロインを筆頭に、②メインヒロインに忠義を尽くすツンドラ侍従長や③監査役のはずなのに精神的に未熟な天使、④最初から好感度マックスであり主人公と共に旅館を盛り立ててきた幼馴染が主要登場人物となっています。作品の内容以外で触れることと言えば、やはり複数シナリオライターの弊害でしょうか。メインヒロインの猫イベントは体験版で二つあるのですが、中身が一部重複しており2回目の主人公の発言などが1回目のイベントを踏まえていないような感じになってしまっています。デバックやってんのか?と不安になってしまう方もいるのではないでしょうか。また体験版自体それなりに短くはないのですが、セーブできないという欠点があります。まぁ体験版だから仕方ないね!と言われればそれまでですが、新品を定価で買うのは勇気が必要かもしれません。

ガラス姫と鏡の従者(戯画)

シナリオとしては学園モノに主従関係を絡めた感じです。主人公は従者志望であり艱難辛苦を乗り越えて名門の従者養成学校に入学することができました。その養成所は王侯貴族の為の教育機関に隣接しており、主君に仕える為の体験実習をしなければならないという設定です。しかし主人公は入学時に他者を庇ったことから諍いを起こしてしまい、体験実習の受け入れ先が無くて大ピンチという状態から物語が始まっていきます。主人公が自分のちっぽけなプライドを捨てて内省し、ようやく掴んだチャンスを使って下剋上的サクセスストーリーを歩んでいくという王道展開がウリになっています。同ライターの作品としてはサガプラから出されたフロフロが傾向としては近いと思います。原画師の方も一部被っているので、サガプラ作品をやっている気分になります。内容以外の部分で言えば、戯画のメーカーとしての在り方についてなどでしょうか。なんかもう片っ端からライターと原画師を取ってきて次から次へと作品を発売し、大量生産することで初期投資を回収して利益を出そうとしている感じ満載。このようなスタイルによって生み出された数々の凡作は戯画マインと呼ばれ一部のユーザーからは大変恐れられています。本作の場合は、割と良作を提供してくださるライターを起用しているので、ライター買いをする層が一定程度期待できるのかもしれません。