雑録

海と雪のシアンブルー「青野七」シナリオの感想・レビュー

義妹関係性変化モノ。他人→義妹→恋人という2段階進化が描かれる。
両親が再婚して突如義兄妹となり他人からイモウトになるのが体験版共通√。
ようやくイモウトになった状態から恋心を自覚してヤキモキするのが個別√。
主人公と恋人になることで完成した絵画が展覧会で入賞して終わり。
両親や周囲のメンバーから関係性を承認されるイベントが無くて残念。

青野七のキャラクター表現とフラグ生成過程

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  • 義妹との二段階関係性変化
    • 青野七は両親の再婚によりつい最近できた義妹。割とクール系な内向的キャラで、父のために家庭を切り盛りし、空いた時間は絵を描いて過ごしてきました。共通√は比較的よく出来ていて、間もなく上京して故郷を離れる予定の主人公が、新しくできた義妹と関係性を深めるつもりも無いのに、親の言いつけに従って良い兄であろうとしたことを、義妹から見透かされるというステキな展開でした。ここから改心した主人公がイモウトのために本当の兄になろうと努力していくところに体験版の面白みがあり、ようやく心を交わせるようになって家族になれたのでした。
    • しかし、家族になったら恋人になるための関係性変化を描くのが大変でしょう?個別√でそれを描けるのかしら?とプレイヤーたちからは期待と不安が向けられていました。結論だけ言うと何か淡々としている感じ。(それがこの作品の良さなのかもしれませんが)。クリスマスのサプライズで一緒に美術館の企画展を見に行ったり、春から一人暮らしをする主人公のために七が料理を指南したりなんだりして好感度を蓄積していきます。七は展覧会で出す絵のモチーフを探しあぐねていて、主人公と早朝の学校の屋上から見た海の朝焼けの景色をテーマに決めます。主人公から告白されるイベントでは、七の答えは一旦は保留。展覧会に出す朝焼けの海の絵画に主人公の姿を描くか否かで迷う中で七の気持ちが描かれていきます。最後は取って付けたかのように締め切りに間に合わないイベントが挿入され、それを見越していた主人公が特急券の手配をしており、持参して提出という流れ。最後は七の絵が展覧会で入賞し、そこには朝焼けとともに主人公が描かれていて感動を与えるという演出でハッピーエンドになります。
    • 義妹関係性変化を主眼としながら、両親の再婚と周囲のメンバーとの青春という要素が入っていたので、これらのメンバーからどのように義兄妹の関係が恋人になったことを承認されるのかと楽しみにしていました。しかしそんなことは全く触れられず、エピローグでは七の卒業式へと飛び、春からは先に上京していた主人公と同棲しながら美術学校に通うぜ!というエンドになります。親との愛情や結びつき要素もあったのでせめて両親とはなにがしかのイベントを入れて欲しかったものよ。

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