【感想】たぬま『今日から悪い子。』を読んだ

義妹モノ。品行方正なフリをする歪んだ主人公の暗黒面を受け入れる妹がウリ。
母子家庭で育った主人公はいい子ちゃんを演じいたが裏でその憂さを晴らしていた。
だがしかし母が再婚して義妹が出来ると、そのダークサイドを知られてしまう。
それでも主人公を受け入れようとする義妹を都合よく利用していくのだが……
主人公を包み込む義妹の精神性により次第に主人公は解放されていく。
救済された主人公は義妹をフラストレーションの捌け口とすることを止めようとする。
だが今度は義妹が主人公を手放すことを拒む。義妹の方が拗らせていたというオチ。

ホントウに歪んでいたのは主人公ではなく義妹の方だった

  • 義妹かわいい
    • 主人公は母子家庭で育ち、世間的には品行方正で通る優等生。しかしその反動でフラストレーションを募らせており、女をとっかえひっかえしておりました。しかしながら母親が再婚し義妹が出来ると、そのような奔放な生活ができなくなり息が詰まるようになります。さらに義妹は主人公の女遊びを最初から知っていたのです。主人公は自分がピエロであるかのように感じ、義妹に対して鬱憤をぶつけるのですが、逆に義妹はそれを受け入れてしまいます。こうして義妹を捌け口とする生活が始まったのです。しかし行為を重ねるごとに主人公は癒されていくことになります。予定に追われて生きて来た主人公が急がなくともいいかと悟りを開く所がクライマックスとなっています。こうして義妹に救済された主人公は、今更ながら義妹との関係性を正常化しようと試みます。しかしながら今度は義妹の方がそれを拒否。偽妹は離してくれなかったのです。どうやら歪み度が強かったのは義妹の方が上であり、いつの間にか絡み取られてしまった模様。最後のシーンで兄妹の力関係が逆転するところが見どころです。義妹のターンが今、始まる!といったところでお開きとなります。
















続編


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