【感想】雛原えみ「メイドお届けします」前・後編を読んだ

久川凪系統の掴みどころのない不思議系メイドの話。かわいい。
要領が悪いから「ツンデレドジっ子」で行け!とキャラ付けされて派遣されてきた。
このメイドは主人公の祖父が経営する会社の者で卒業試験の実習に来たのだとか。
主人公は祖父の思い通りになることを良しとせず邪険に扱うが次第に絆されていく。
最終的に最後まで致し実習終了。引き留めるが去っていき主人公は喪失感に駆られる。
ペットロスならぬメイドロスになり未練たらたらになる主人公が見どころ!
もっとキャラの掘り下げとかがあれば名作になった感がある。単行本の書下ろしに期待か?

天然で掴みどころのない不思議系メイドが真面目にツンデレドジっ子を演じようとする所がウリ

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  • キャラの掘り下げがあればもっと良かったのにね(何でメイドになりたいのだとか)
    • 雛原えみ先生の作品と言えば個人的にはカップ焼きそば箱買いの話が印象に残っています。今回は主人公の祖父が経営する家政婦派遣会社から卒業試験の実習のためメイドがやってきます。主人公は祖父の思惑に従うのを良しとせず、メイドの奉仕を拒否していました。フツーの展開だったら、なんで少女がメイドを志しているのかや主人公との関係性の深まり、フラグ構築などがあるのでしょうが、それにさけるページ数は無い。そのためキャラ設定で押し通る流れになっており、「ツンデレドジっ子」というキャラ設定を付与された要領の良くない不思議ちゃんが奮闘するという属性で、主人公を落としに来ます。抵抗しながらも満更でなく最終的に押し切られてしまう主人公がかわいいですね。
    • この主人公のかわいさは後編になるとさらに磨きがかかります。派遣されたメイドが、祖父の道楽に付き合わされている女の子にみえると情が湧いてしまったばかりに、心無い拒絶の言葉を吐いてしまい自己嫌悪に駆られるところとかがよく表現されています。この後、今度こそ関係性の掘り下げが!と期待していたのですが、天然メイドは強かった。しゅんとしたのは一瞬だけで、翌朝には元通り。さらに情が湧いた主人公は、メイドによる「私は理想のメイドになると決めたので……一生懸命……ご奉仕するしかないんです」との言葉に陥落することになります。ミッション達成後、メイドの方が収まらなくなり、まだしたい、もう1回と朝まで房事に励んでいきます。
    • こうして無事に研修を修了したメイドは主人公の留意にも拘らず、会社に帰っていきました。ペットロスならぬメイドロスになって寂寥感に浸る主人公がメイドの顔を思い出すシーンが最大のクライマックスとなっています。しかし救いはあり、メイドは追試になって舞い戻ってきます。心の理解が足りないとの評価を受けたとのこと。理解してたらもう既に専属になんじゃん!?ということでシナリオは幕を閉じることになります。アフターがあったらメイドの過去や背景など人物像の掘り下げをもっとやって欲しいと思うのは私だけではないハズ。

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