その着せ替え人形は恋をする 第10話「誰にでも色々あるんです」の感想・レビュー

ジュジュ様√完堕ち編。妹の心情を汲めなかった事を悔いるジュジュ様を主人公くんが救う!
これまで孤高レイヤーを貫いてきたジュジュ様ですが、今回初めて合わせをします。
口先では文句を言いつつも身体は正直。溢れ出る嬉しさは抑えることが出来ません。
妹のコスプレ願望に気付けずショックを受けた時にはその感情を主人公くんにだけに吐露します。
姉失格ねと自嘲するジュジュ様に対し主人公くんは本質をさらけ出す事の恐怖と勇気を語ります。
ジュジュ様は自分の大切な妹を主人公くんもまた大事に扱ってくれた事で好感度マックス!
衣装に一目惚れしたと思っていたジュジュ様が人柄にも惚れていたと再認識するシーンは必見です。
あとジュジュ様√じゃないけどソウルジェムが濁るシーンでギャルの嫉妬を演出したのはウケた。

主人公くんの人柄に触れたジュジュ様が次第に惹かれていき好感度マックスとなる心情描写がエモい!

【見所1】孤高のレイヤージュジュ様デレる

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口では文句を言いつつも身体は正直にデレるジュジュ様

今回のお話はジュジュ様ルート!ジュジュ様の魅力がいっぱい詰まっています。まずはジュジュ様デレ編からどうぞ。ジュジュ様はこれまで孤高のレイヤーを貫いてきましたが、今回初めての合わせを体験します。ジュジュ様はちょっと潔癖な所があり、原作理解をせずファッションとしてコスプレする人たちを見下していたのです。原作でそのキャラがしないような仕草や表情を演出することをトコトン嫌っていたのですが……いかに主人公くんやギャルが原作に敬意を払い丹念に衣装作りを行ってきたかを体感することで彼らを認めて行ったのです。ギャルはクールキャラのコスにも関わらずジュジュ様とコスプレできて思わずニンマリしてしまうのですが、最早ジュジュ様はそれを嫌悪することはなく、口では文句を言いつつ自分も笑ってしまうのでした。心を凍らせていた偏屈なジュジュ様が融解されていくその表情は破壊力抜群です。
 

【見所2】壁際での心情吐露

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ジュジュ様、主人公くんに完堕ちする

今回のジュジュ様の見所第二段は主人公くんに完堕ちするシーン。ジュジュ様は妹の心寿を溺愛しており大切に扱ってきました。しかし、だからこそ、妹が実はコスプレをしたいのだという心情を汲み取ることが出来無かったのです。大切な妹の心が分からなかった。その悔恨は物凄く深いものであったことでしょう。ジュジュ様はその感情を主人公くんにだけ吐露するのです。姉失格ねと思わず自嘲してしまうジュジュ様をぜひご覧ください。そんなジュジュ様に対し、主人公くんはジュジュ様をフォローしながらも、心寿ちゃんを慮った返答をします。それは自分の本質をさらけ出すことの怖さと勇気。主人公くんは幼少期に(仲良しの?)女の子に自分の本質を打ち明けたものの雛人形厨キメェと罵倒され、それがトラウマになっていました。それ故、自分の本質を打ち明けることの恐怖と勇気を身をもって知っており、心寿ちゃんの心情も理解できたというわけです。この主人公くんの人柄に触れたジュジュ様はついに完堕ち、好感度マックスとなります。「(あなたは私の大切なものを、ずっと…ずっと大事に扱ってくれて…あなたは本当に……)素敵だわ」からの「聞こえてなくていいのよ」は破壊力抜群です。おススメ!
 

3.【見所3】姉妹ベッド

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ジュジュ様、主人公くんへの想いを募らせる

そして今回のジュジュ様名場面集のラストは姉妹ベッド。姉妹の絆がより一層深まるのですが、それは主人公くんのおかげ!というノリ。主人公くんとの触れ合いはジュジュ様にも影響を及ぼし、ジュジュ様は自分の弱さを見せる事の強さを知るのです。こうしてジュジュ様は妹に対して自分がコンプレックスを抱いていることを吐露。これには心寿ちゃんもビックリ。姉は妹に、妹は姉に、それぞれ複雑な感情を抱いていたのですね。これまで二人は仲が良かったものの一線を踏み越えられない側面がありました。姉妹だからといって何でもかんでも話す必要は無いのですが、お互いが自分の弱さをさらけ出すことでしか見えないモノがあるのもまた事実。主人公くんという存在は乾姉妹にとって特別なものになっていることが窺えます。ジュジュ様が、主人公くんの衣装に一目ぼれしたかと思っていたけどそれだけじゃなかったのねと気持ちを噛みしめながら、主人公くんが移り込んだ写真をみて嘆息する場面はグッとくる名シーン。さらにこれだけじゃないんです!ラストは素晴らしいツンデレシーンでオチとなります。合わせは十分だわとか言いつつも、主人公くんの写真をチラリと見つめ、そっぽを向きながら「まぁ悪くは無かったわね」とノートPCのタッチパッドカリカリする演出は最高のものとなっています。こうしてジュジュ様は主人公にベタ惚れとなったのでした。C100でジュジュ様と心寿ちゃんの姉妹丼尊いねブック(薄い本)がたくさん?あったのはこのせいだったのですね。

4.オマケ

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ソウルジェムの濁りでギャルの闇落ちを表現

個人的に素晴らしいと思った演出のうちの一つ。まどマギなどの既存作品において登場人物が闇落ちする際、その魂の表象である特定のアイテムが濁るという表現技法がありました。まどマギではそれがソウルジェムであったため、負の感情に苛まれることをソウルジェムが濁ると表現するようになりました。これはまどマギだけの個別具体的な表現から昇華し、一般普遍的な文法となっていきます。そのうえで、まどマギをパロってる作中劇でメインヒロインのギャルがコスしたキャラのソウルジェムが濁る表現を見せながら、嫉妬心を表現したのは短い描写ながらもスゲーと思いました。

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