ウマ娘「メジロブライト」シナリオの感想・レビュー

超長期的視野に立つおっとり系のんびりお嬢様と悠久の絆を育む話。
メジロブライトは競馬用語でいう所のエンジンのかかりが遅い「ズブいウマ娘
しかしタイミングを見極めるのが難しいだけで最後まで脚を残せる特性と体力があった。
そのため仕掛け時さえ間違えなければその才能を花開かせることができたのである。
だがブライトの呼吸に合わせられる人材は中々おらずその才能を長く燻ぶらせていた。
ブライトののんびりした歩調に合わせられると見なされたのが我らがトレーナー。
あれよあれよと外堀が埋められていき専属となりメジロの為に半世紀尽くすことになる。

メジロブライトのキャラクター表現とフラグ生成過程

おっとりでのんびり屋だが芯の強いウマ娘
  • 超長期的視野に立ち家の誇りと自分を信じられる芯の強いウマ娘
    • メジロブライトはおっとり系のんびりお嬢様。スロースターターではあるものの、決して自分のペースを崩さず脚を残して待てることが強みでした。しかしブライトの特性を理解してくれる指導者はなかなか現れず、その才能を燻ぶらせることになります。しかしそれでもブライトは待ち続けます。待てば海路の日和あり。鳴くまで待とうホトトギス。そして選抜レース1週間前になって、ブライトと歩調を共にできる人材が現れます。それこそが我らが主人公トレーナーだったのです。晩冬、二人で枯葉を見上げたことをきっかけに、ブライトはトレーナーに目を付け、なし崩し的に仮トレーナーに就任させます(いつの間にかに決まっていた)。ブライトはなかなか自分ではスパートをかけられず、いつも脚を残したままそれを発揮できずにゴールしてしまいがちでした。そんなブライトに授けられた作戦がトレーナーの呼びかけであり、この戦法によってメキメキと実力を示してきます。ブライトはこれまで名門メジロ家でありながら結果を残せず、誹謗中傷にも晒されてきました。ブライトはおっとりしていますが、それに傷つかないわけもなく、一人枕を濡らしたこともあったでしょう。それでも家柄を重りにせず、自分を卑下することも無く、信じるきる芯の強さがあったのです。これがトレーナーとの出会いによって開花するわけで、その瞬間はちょっと感動しちゃいますね。

 

選抜レース後の専属依頼という名の告白
  • 半世紀レベルで関係性を捉え将来を悠久にしようとするブライト
    • 選抜レースで勝利を収めたブライトはいつの間にか仮トレーナーの「仮」を取り払い、専属になってくれるようお願いしてきます。この時点でもはやプロポーズレベル。フラグ構築後は、ブライトとゆっくりとしかし着実に穏やかなペースで歩んでいくことになります。それは二人で寄り添う夫婦のようでもありました。予定がキャンセルされても雑談に花を咲かせ、遊園地での待ち時間も何のその。夏合宿でお祭りに行くためトレーナーが時間を作ろうと無理をすると、それを見抜いたブライトは子守唄で癒します。お祭りは来年も行けると、さり気無く一緒にお祭りに行くことを当然としているブライトの強さをここに見よ!お祭りは終り頃にちょろっと顔を出しに行くのですが、人が掃けてきた頃でもありベストタイミング。ブライトは待てば花は咲くことを実感したのでした。
    • またブライトは、カカオの樹を贈呈したり、クリスマスプレゼントの代わりにトレーナーとの将来をおねだりしたりしてきます。カカオイベントでは採取できるまでに4年、そしてそれ以降50年間実をつけるので毎年チョコを手作りすると宣言してきます。半世紀レベルでトレーナーを掴んで放しません。こうしてメジロ家と共にブライトとトレーナーの絆は悠久になったのでした。
スローペースで二人三脚
トレーナーとの将来を当然の如く考えるメジロブライト