主人公の裏人格を浄化しセカイの危機(輪廻転生の機能の不具合)を救うという話。
個別ヒロインのルートをグランドエンドのための伏線回収に使用するいつものパターン。
橘シャロンは迷える死者の魂を成仏させる「連盟」という組織に所属する超エリート。
だがセカイにおける輪廻転生の機能は失われ魂の循環に不具合が生じ危機を迎えていた。
その不具合を生じさせていたのが主人公の裏人格。主人公は責任を取って自殺しようとする。
だがここで強制的に魂を送る異能を持つ橘シャロンが主人公の裏人格を消滅させる。
橘シャロンはその代償として魂の記憶を引き継ぐが、主人公の記憶リセットまで引き継いでしまう。
ヒロインの個別√がシナリオ全体の伏線や設定回収のための単なるパーツに堕してしまうパターン

- 輪廻転生の不具合・魂の循環の喪失
- 橘シャロンことシャロは死者の魂の導き手。死後になお現世に留まる魂を強制的に浄化する異能を有していました。そんな超エリートの彼女が異能保持者の掃溜め・閉じた世界のコロニーにやってきたのは、世界の危機を調査するためでした。その危機とは輪廻転生の不具合、魂の循環の喪失です。循環が失われたセカイは停滞し崩壊の危機を迎えていたのです。キャラクター紹介でシャロは小悪魔系だの何だの書かれていますが、本質的には作中で一番の常識人であり真面目で真っ当な人材。本作はヒロインがみなぶっ飛んでいるため、小悪魔系とか言われるシャロが一番周囲に配慮をしており、それがシャロの魅力のひとつになっています。
- さて、シャロが所属する組織は世界の危機の原因を主人公であると突き止めるのですが、1回目は調査失敗。異能コピーの能力者が主人公のチカラを複製しても無能力者との判定で終わるのでした。しかしそれは主人公が表に出している仮初の人格でありました。主人公の本体である裏人格こそ、輪廻転生に不具合を起こしている原因だったのです。シャロの組織はそのことを突き止め、主人公を糾弾します。表人格の主人公はシャロが死んだセカイで生きるより自分が死んだセカイでシャロに生きて欲しいと願って自殺を決意するのです。
- しかしここで裏人格が出現。愛する女との幸せのためならセカイがどうなっても構わないエンドをちらつかせます。これに耐えられなかったのがシャロであり、表人格の主人公が選んだ決意を蔑ろにするといって立ち上がるのです。ここでシャロの異能である魂の浄化が発動し、主人公の裏人格を送ったのでした。しかしシャロの異能には浄化した魂の人生を背負うという代償があり、記憶リセットを継承してしまいます。こうして今度は主人公ではなくシャロが一つの記憶以外忘れる異能を背負って生きることとなったのでした。


