【感想】リコリス・リコイル 第6話「Opposites attract」を見た。

アラン機関が千束の殺しの才能を開花させるため彼女に殺させる相手として真島を用意する話。
千束は自己の存在証明を人助けに求めているのでいのちだいじにを唱え不殺の誓いを掲げる。
それ故雑魚相手では千束に一蹴されてしまうため、相応の敵を用意しなければならない。
噛ませ犬捨てキャラ中ボスとして抜擢されたのが、テロリスト集団のボスの真島。
だが真島はリコリス個人になど眼中になく組織本部を叩くことを主眼に置いていた。
そのため真島をして千束に執着させしむことが今回のシナリオの役割。
千束がアランに生かされたリコリスであることを知った真島は千束個人に妄執するようになる。

電波塔事件で過去のトラウマを描いてくれるかと思いきや、噛ませ犬真島を用意して千束を覚醒させる展開

押しかけ通い妻同棲生活ちさたき
  • キャラ萌えと百合的関係性に全てを収束させていくスタイルもそれはそれでヨシ!
    • リコリスが次々と襲撃される事件が発生。黒幕吉松シンジ(アラン機関)、仲介者ロボ太、実行犯真島。シナリオ展開の王道だと個人に着目することで社会全体の普遍的なテーマを描こうとするが、本作の場合はあくまでもかわいいヒロイン個人(およびその百合的関係性)に全てを収束させる。真島の本来の目的は超情報統制社会ディストピア日本の打破にあり、その手段としてリコリスの組織を叩くことを求めていた。それ故リコリス個人になど興味を持っていなかったのである。だが黒幕である吉松シンジの目的はあくまでも千束個人にあり、彼女の殺しの才能を覚醒させることを主眼としている。
    • ここで問題となるのはアラン機関のそもそもの目的が子どもたちの才能の開花にあり、才能を開花させてどうこうとかは全然考えてないっぽいこと。才能を国家や社会に生かすとか全くない視野に入れていない。これまでもアラン機関は千束に殺しをさせようと様々な相手を送り込んできたが、千束は割と紙一重なところで「いのちだいじに」を死守してきた。そんなわけで吉松シンジが次に千束に殺させる対象として目を付けたのが真島だったというわけ。この時点でもう噛ませ犬な雰囲気が充満しているが、上記の通り真島は千束に興味などないため、仲介者であるロボ太が苦労する様子がギャグ風味で描かれていく。結局真島の興味のスイッチはアラン機関にあり、アラン機関によって生かされたリコリスという記号により千束に妄執するようになる。ロボ太の苦労は報われた。

  • ちさたきの関係性の醸成
    • 一方でちさたきサイド。本作はよくガンスリと対比されるが、ガンスリが人間の懊悩と実存を描くのに対し、本作は上述のようにテーマ性は無い。今回はたきなの押しかけ通い妻から始まる千束との同棲生活、たきながトラウマを克服してクルミを許せたこと、たきなジャンケン勝利で喜びの奇声を上げるなどのキャラ萌えと百合的関係性が見所。たきなの千束に対する激重感情を千束がポジティブに受け入れるので安達としまむらのようにはならない。全てをキャラ萌えと百合的関係性で押し通していく潔さ!だがそれはそれでヨシ!ちさたき尊い。今後の展開で千束が自分のレゼンデートルを打ち砕かれ精神崩壊した後、たきなとの百合的関係性に存在証明を見出すってのもいいじゃないか。残り話数的に考えると、①千束が真島を殺してしまう(7~8話)→②アラン機関が黒幕だと知り「人助け」も「不殺」も無意味だと知る、ついでに電波塔のトラウマ発生(9~10話)→③千束精神崩壊しアラン機関の目論見通り殺人マシーンに成りそうになる(11話)→④千束に救われたたきなが千束を救い千束はたきなとの百合的関係性に人生を見出す(12話)ってい感じと予想してみる(テキトー書いてるだけなので深い根拠などはないです)。
二人で買い物→エプロンポニテたきな
千束によりトラウマを克服し自己を反省して寛大な心を持つようになったたきな
ジャンケンに勝って大はしゃぎするたきなさんかわいい
6話アイキャッチ



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