ヤマノススメ Next Summit 第1話「ヤマノススメぷりくえる+1st season春」の感想・レビュー

インドア趣味のぼっち少女が高校進学を契機に登山に目覚め友達を得ていく話。
雪村あおいはジャングルジムから落下したことから高所恐怖症になりインドア派になった。
だが活発だった頃のあおいを知り一緒に登山をしたこともある倉上ひなたと高校で再会する。
ひなたはあおいにウザ絡みのお節介をすることしか出来ず、あおいも辟易するのだが……
あおいの変容を知るひなたが最後の思い出作りにと誘った家キャンであおいは過去を思い出す。
こうして登山をすることになったあおいは楓さんやここなちゃんと出会い自分の世界を広げていく。

登山を通して広がる世界

インドア趣味を謳歌するがぼっちの寂しさを垣間見せる雪村あおい
  • 趣味によるアイデンティティ形成と友情の深まり
    • プロローグからからヒロインたちの思い出の山として群馬県谷川岳が登場。かつてこれほど群馬県がシナリオ上重要な位置を占めたアニメがあっただろうか(結構あったかもしれない)。本作の主軸となるのは、インドア派の少女あおいと活発なひなた。あおいをひなたが振り回すという形式を(表面的には)取りながら、閉じこもっていたぼっち的セカイから脱却し、登山を通してセカイを広げていくという流れを取っている。そんな二人の約束の山として設定されているのが、群馬県谷川岳。まだインドア派ではなく活発だった頃の幼少期のあおいは、ひなたと共に谷川岳で朝日を見て、それに感動してまた二人で来ようという約束を交わしたのであった。
    • だがあおいはジャングルジムから落下したことから高所恐怖症になりインドア趣味を突き詰めていく。中学はひなたと別々だったこともあり、ぼっちな人生を謳歌するようになっていた。そんなあおいであったが高校進学に際してひなたと再会。あおいは約束はおろかひなたのことすら忘れていたのであったが、ひなたにウザ絡みされ半ば強引な形で家キャンに付き合わされる。ひなた自身はあおいが自分の事など忘れていたことに気付いており、最後の思い出にと家キャンに付き合わせたのだとテントの中で告白する。これでヤマノススメ(完)となるところであったが、テントの中から見た綺麗な夕焼けが約束の朝日をフラッシュバックさせ、あおいに登山の気持ちを芽生えさせる。
    • 一番の見所は粗雑なようでいて本当は一番繊細なひなたの心情描写。自分がウザ絡みしかできないことを自覚しそれがあおいにとって迷惑なものでしかないとしてもあおいがぼっちとして寂しそうに学校生活を送るよりも笑顔にしたいという百合系原初的感情がいい味だしている。
    • 第1話は1期春の総集編ということで、登山メンバーの楓さんやここなちゃんと仲間になって姿が描写されていく。現在の時間軸ではここなちゃんが最強キャラになっているので、出会った頃はこんなに初々しかったのねと懐かしくなった。
ウザ絡みされ強引に家キャンに連行されるが……
美しい夕焼けにプリミティブな感動を与えられ思い出を想起する
約束の地!我らが群馬県谷川岳
【総集編】楓さんやここなちゃんとの出会い
ぼっち少女あおいは登山を通して仲間を作り世界を広げることができた

ヤマノススメ 約束の地「谷川岳」のエピソードはこちら


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