ウマ娘「ワンダーアキュート」シナリオの感想・レビュー

心が折れ退職しかけていたトレーナーに寄り添い心に添え木をし一緒に歩んでくれるおばあちゃんの話。
新人の主人公トレーナーは学科は優秀だったが担当候補に11人連続で逃げられ自信を喪失していた。
トレーナーの前評判を聞いて湧いて出て来た有象無象にはその真剣さがあだとなったのである。
希望を持って志したのにどんなに努力しても上手くいかず思い詰めついには心が折れたのであった。
そんなトレーナーを救ってくれたのが、我らがばあちゃんワンダーアキュート
彼女は挫折した父が母のおかげで復活したエピソードを聞かされて育ち、トレーナーに寄り添いたかったのだ!
そんなアキュートだが自分のことを真剣に考えてくれるトレーナーに心がほだされていく。
トレーナーの力を証明するために勝ちたいアキュートと勝ちたいアキュートを支えるトレーナーの絆が見どころ。

ワンダーアキュートのキャラクター表現とフラグ生成過程

折れかけた心に添え木をしてくれるおばあちゃん「ワンダーアキュート
  • 折れかけた心に添え木をしてくれる
    • ワンダーアキュートシナリオはトレーナーの絶望から始まる。この主人公は学科では優秀であったものの、担当候補となったウマ娘から11人連続で逃げられてしまい、自信を喪失してしまっていた。前評判を聞いてミーハー的に寄ってきたウマ娘たちの軽いノリには、彼の熱心さは受けなかったのである。こうしてトレーナーは退職を考えるのだが、絶望の果てにいた所でワンダーアキュートが現れるのである。彼女はお手製の漬物を振る舞い主人公を落ち着かせると親身になって話を聞いてくれるのである。そして種目別レースの出走を予定している自分に訓練をつけて欲しいと我が身を差し出すのであった。アキュートに折れかけた心を癒してもらったトレーナーは、熱心に彼女に接し、ストレッチの方法や細かいメニューなど綿密にサポートをしていく。この綿密さがこれまでのウマ娘たちには受け入れられなかったわけだが、アキュートは自分のために真摯に努力するトレーナーを信頼し、訓練に励んでいく。
    • アキュートがそこまでして主人公に応えようとする理由は何なんだ!?その背景には彼女の両親のエピソードがあった。アキュートの父はボクシングで新人王となるほどの逸材であったが、その後活躍できず心が折れ自暴自棄になってしまう。そんな父を救ったのが彼女の母であり、更生した父は自分と同じような境遇になった若者に寄り添うジムを始めたのだとか。この話を聞かされて育ったアキュートは心優しい人物に成長したのだ。だがアキュートが頑張る理由はこれだけではない。トレーナーが身を粉にして自分に尽くしてくれるので、その能力を証明したかったのである。こうしてトレーナーとアキュートの二人三脚は続き、ダートの鬼スマートファルコンに迫る勢いで実力を示すこととなる。種目別競技でダート2000m2位となったアキュートはトレーナーの評価を見事に世間に示し、フラグを成立させたのであった。
    • フラグ成立後はアキュートのおばあちゃんっぽいかわいさが存分に描かれていくことになる。おばあちゃんサンドイッチや、ダート仲間から教わった遊興施設でのデートなどのイベントが挿入される。そして最後の夏合宿イベントはお祭りではなく、灯籠流しとなる。この何とも言えない風情っぽさが情緒深く描かれている。お互いがそれぞれ相手には何を願ったのかを知らせないのだが、二人ともそれとなく何を願ったかに気付くのである。その内容とは末永い関係性の構築であり、お互いがその人生を交わらせ、寄り添って歩んでいくことを願ったのであった。
アキュートは自分に真摯に接してくれるトレーナーさんの想いに応えたい
トレーナーさんへの想いがレースでの力になる!
アキュートとトレーナーの深い関係
末永い関係性の構築を願い人生を交わらせる