ウマ娘「ナカヤマフェスタ」シナリオの感想・レビュー

血沸き肉躍る体験をギャンブルではなくレースに昇華させたウマ娘の話。
ナカヤマフェスタは賭博狂いでありヒリつく体験を常に求めていた。
そのためジャイアントキリングを目指すレースには強くても一般試合に弱かった。
トレーナーはシリウスシンボリの伝手で小学校の担任と会談しナカヤマの特性を理解する。
故にナカヤマの賭ケ狂いの心を滾らせるべくエルコンドルパサーへ挑戦するのである。
エルとの戦いには惜敗するがナカヤマは賭博からレースへ情熱を上手く昇華させていく。
一方でナカヤマのトレーナーこそが賭ケ狂いとなっていく。

ナカヤマフェスタのキャラクター表現とフラグ生成過程

身を滾らせるギャンブルとしてのレース
  • ギャンブル状態でないと力を発揮できないナカヤマ
    • ナカヤマとトレーナーの出会いは治安の悪い路地裏から始まる。不良からインネンつけられていたナカヤマをトレーナーが救おうとしたらあら大変。何故だかトレーナーはチキンレースをすることになっていた。トレーナーはブレーキをかけることなく海へと突っ込み不良を撃退。この時からトレーナーはギリギリの所に身を置く快感に徐々に目覚め始める。海からトレーナーを救出する際に素晴らしい動きを発揮したナカヤマだが、トレセン学園では上手く力を発揮できない。そのことを知ったトレーナーは原因を探り始める。シリウスシンボリに導かれたトレーナーは、不良抗争やナカヤマの小学校時代の担任教員との会談を経て、その理由に到達する。なんとナカヤマはギャンブルのような血沸き肉躍るヒリツくレースでないと燃えられなかったのである。で、あるならばナカヤマにひりつくレースをさせてあげればよろしい。賭博師として目覚め始めたトレーナーは凱旋門賞2位のエルコンドルパサーに喧嘩を売り、ナカヤマと野良試合で勝負させたのである。この戦いには惜敗してしまったナカヤマだがマスコミに大いに騒がれ、これ以降のレースは全てマスコミから注目を浴びることになった。こうしてナカヤマが走るレースは全て彼女が燃えられるよう仕向けたのである。トレーナーのファッキンな行動をナカヤマが気に入り専属契約を結ぶことに成功した。
    • ナカヤマとのフラグ成立後は、トレーナーがますます賭ケ狂い、というか無謀への挑戦ジャンキーと化していく。ナカヤマがポーカーでイカサマをしたとインネンをつけられケンカになりかけた際にはトレーナーが自ら進んで代理を引き受ける。その表情には笑みが浮かんでおり相手はビビッて逃げて行く。また夏合宿の際には風光明媚な海岸に辿り着くため無謀な森の中の横断を実行する。ペットは飼い主に似るとはよく言うが、トレーナーは担当ウマ娘に似る。ナカヤマと一緒にいることでトレーナーはすっかり賭博師としての快感に嵌ってしまっていたのだ。そんなヤバいトレーナーをナカヤマはすっかり気に入り二人でギャンブラー生活を目指していくことになった。
燃えない少女を燃えさせるためには
デビュー前にエルにケンカを売りジャイアントキリングを目指す
賭けを求めるナカヤマへギャンブルのような熱さを提供するトレーナー
賭博師として目覚めたトレーナーをさらに昂奮させようとするナカヤマ