【感想】あやかしトライアングル 第1話「祭里とすずと妖」を見た。

妖怪退治モノをTS百合幼馴染イチャラブでやる話。第1話は主人公がヒロインを守って性転換する。
矢吹先生の作品だからジャンプのエロ枠のハーレムラブコメかと思っていたらTS百合モノだったのか!
ヒロインは見鬼かつ憑子であり作中では命の巫女としてその生体エネルギーを妖怪たちから狙われていた。
主人公は霊媒師の一族であり怪異からヒロインを守るために妖怪を払い続けてきた。
だがヒロインは自分の素性を知らず妖怪に愛着を持っていたため主人公と擦れ違う中学時代を過ごしていた。
だが高校進学を控えた春休み、猫の王に狙われたことにより、ヒロインは一連の事情を知ることになる。
猫の怪異を封じ、誤解をといた二人はフラグが成立!……かに見えたが、猫は主人公にTSの呪いをかけていた。
こうして女体化した主人公と勝ち気系ヒロインの百合カップル妖怪退治が始まった。時代はTSで百合。

第二次性徴と共に中学時代に少し疎遠になっていた幼馴染が誤解をといてフラグを成立させるまでの流れがお手本のような構成

怪異が見えることで排斥されていた少女を主人公くんが救う!
  • 時は今、TS百合カップル時代!
    • 第1話は幼馴染モノのお手本のような作品。脚本の構成が実に巧みでフラグ構築までの流れが美しい。これを第1話でやりきったことにより、本来ならこれがゴールに成り得るラブコメを性転換モノのスタートにしたという技巧が光る。これまでの作品ならば、この第1話が最終回となり二人が結ばれてハッピーエンドとなったのであろう。だがこれは性転換モノでありフラグ構築して後は結ばれるだけなのに主人公が女の子になってしまったことでまたイチから百合的関係性を構築する必要が生じるという所に面白みがある。そのため第1話の時点でフラグ成立させなければならないのだが、二人が誤解をといて結ばれるまでの描写が実に上手いのである。内容はよくある妖怪退治モノだが独自のスパイスが効いており差別化されている。

  • かつて仲良しだった幼馴染が中学時代に入ると擦れ違う日々
    • 主人公は霊媒師の有名な一族であり代々怪異を払ってきた。一方の幼馴染は見鬼で憑子。その生体エネルギーは妖怪たちの餌となり、地元にいない悪霊を呼び寄せてしまう体質であった。そのためかつては人身御供として捧げられていたのだが、霊媒師が活躍するようになってからは、そのような悲劇はなくなった。主人公はヒロインを守るために自分が霊媒師の家業を継ぎ、怪異を払う決意をする。だが主人公は心優しいヒロインが妖怪たちの生贄などとは告げることができなかった。そのためヒロインは妖怪に愛着を持っており、かつては一緒に妖怪と遊んでいた主人公が、一方的に妖怪を払うようになってしまったことを許せなかったのである。こうして第二次性徴に入った二人は中学時代には少し疎遠な関係になってしまった。

  • 怪異の発生と幼馴染の復縁
    • だがヒロインは小学校時代に妖怪が見えることで排斥されていた所を救って貰い、共に温かい時間を過ごした過去を大切にしており、高校進学にあたっては主人公と逢瀬を重ねたいと願うようになっていったのである。そんな折、二人の関係性を進める事件が勃発する。ついに強力な妖怪がヒロインの生体エネルギーを求めて襲い掛かってきたのである。この猫の王は主人公が隠していたヒロインの秘密を全て暴露してしまう。万事休すとなったところに主人公が駆けつけるのだが、ここのところのやりとりはグッとくる。幼馴染の絆が感じられてとてもいいよね。配慮すべきところが違くて最初から言って欲しかったと喚くヒロインに、お前がイケニエ的存在であり忌むべきものなんて言えるわけねーだろと返すところはラブコメの教科書といってもいいほど。こうして今までの擦れ違いを解消し、怪異を封じたことで二人は結ばれた!……かに見えた。だが最後の最後で猫の怪異が性転換の呪いを発動し、主人公が女の子になっちゃったというオチになる。こうして男女としての物語では最終回となるべき話が、百合的カップルとして関係性を再構築するスタートの第1話になったというギミック。時はまさに大TS時代である。
主人公くんが霊媒師を継いだため、擦れ違いの日々が続く中学時代
ヒロインの方が肉欲を露にする
この場面のやりとりって幼馴染の絆が感じられていいよね
惚れていた主人公がTS化してしまったぞ!
主人公がラッキースケベの対象となるという点でも従来とは逆になっている

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