もういっぽん! 第4話「3人いるから、大丈夫」の感想・レビュー

氷浦永遠過去回想~柔道との出会い編~。因縁がある中学時代先輩との戦い。妄執を抱えた2年越しの対決。
本作序盤の原動力は永遠の中学トラウマ。彼女は中2の時先輩に勝利しレギュラーを奪った。
だがそのせいで周囲からあらぬ噂をかけられ先輩を見下して笑ったと勘違いされてしまう。
さらには先輩を差し置いて出た試合で不甲斐ない戦いをしてしまったことを恥じていた。
一方の先輩:天音は永遠に厳しい当たりをしていたがツンデレだったことが明らかになる。
天音は自分が永遠に負けた弱さと、自分のせいで永遠を追い込んでしまったことに負い目があった。
永遠が柔道を始めたきっかけが天音の存在であり、二人は向かい合わせの青信号だったのである。
拗れてしまった感情と関係性を再構築するには戦うしかない。二人は2年間抱えた妄執をぶつける。

ついに序盤のクライマックス。氷浦永遠と中学時代先輩天音の因縁の対決が実現!

1回戦早苗ルート

尻を叩かれて(物理)、高校初試合の緊張が緩和される早苗
  • まずは1回戦を勝たなきゃ天音の学校とは戦えない
    • 4話A-partの主役は滝川早苗。永遠と天音の対決を描くためには、まず1回戦を突破しなければならない。その先鋒となるのが滝川早苗だが、その緊張感は半端なくて足が竦んでしまう。そんな早苗を奮い起こすのが親友園田未知であり、中学3年間かけて育んだ絆でケツ叩きを発動させる。責任感の強い早苗は試合前に色々と抱え込んでしまい身体に力が入らなくなるのだが、その尻へ張り手が飛ぶのである。早苗のことを分かっている未知に尻を叩かれた早苗は平常心を取り戻し、高校最初の戦いへ望む。早苗の感情はメガネにより表現され、額にメガネがあるにも関わらずメガネ、メガネ~をやることで負の感情を表し、それが未知により払拭されるとストンと額からメガネが落ちて来るのである。第1試合先鋒戦、早苗は先に技ありを取られてしまうものの、得意の寝技に持ち込み、上四方固めで1本勝ちするのであった。続く永遠は秒殺で勝利、未知は引き分けに終わったものの1回戦を突破した。
緊張が解け気合いを入れ直す早苗
技ありを取られるも、抑え込みで一本

 

2回戦永遠ルート

永遠と天音の中学時代の想い出
  • ついに永遠と天音の戦いが実現
    • 昼休憩を挟んで第2試合。早苗の寝技は対策がされており、持ち込む前にやられてしまう。そんなわけでついに永遠と天音の因縁の対決が始まる。これまでの話ではレギュラー争いで永遠が先輩の天音に勝ってしまい、そのせいで二人の関係が拗れたことがクローズアップされてきた。だが今回はそれよりも前の時間軸となり、二人が出会った時のエピソードが挿入されて関係性の掘り下げが行われた。それは氷浦永遠が柔道を始めるきっかけになった出来事。氷浦永遠は途中で転校してきたのだが、その中学は部活が推奨されており、何がしかの部活に入らねばならなかった。気弱で内気で陰キャであった永遠はどの部活にも入る気になれず彷徨い歩く。そんな時、偶々柔道部を除いた際、一人居残って練習をする天音を見かける。1時間ほど見惚れた後、天音の方から声をかけられ柔道部に誘われる。永遠は柔道着を着ると気合いが入ると言っていったが、それを教えたのは天音だったのだ。
    • 以来、天音は永遠に色々と良くしてあげていったのだが、出藍の誉れ。永遠の方が天音よりも強くなってしまい、レギュラー決めの試合で天音が敗北することになったのであった。これまでの演出では不敵な笑みを浮かべた永遠に対して天音が逆恨みをしているかのように表現されていた。しかしながら天音は弱い自分こそが悪いのであり永遠を追い込んでしまったことに負い目を抱いていたのだ。それを謝りたかったのだが、素直に言葉で感情を表現できたら苦労はしない。天音に出来ることは戦うことだけだったのだ。
    • 一方で永遠は永遠で先輩を差し置いて出場した大会で不甲斐ない戦いをしてしまったことをずっと申し訳なく思っていた。そんなわけで二人は向かい合わせの青信号。お互いに謝罪をして関係性を再構築したいのに出来なかった。それを成し得るのは柔道のみ。こうして身体でぶつかり合う二人は、その取っ組み合いの中でトラウマを解消していく。果たしてその決着は!?と気になるところで次回へ続く。
柔道で戦うことを通して心を通わせていく!
2年もの間の拗らせた感情と妄執をぶつけ合う!

もういっぽん! 感想まとめ


参照