【感想】リコポケ9話「家族との関係が微妙だったリコ、父に主体的意志を示し進路決定す」

思春期の少女が進路選択において自立し主体的意志を示して自らがやりたい道に進む話。
実家に帰省したリコは久しぶりに父と再会するが、心配をかけていたことを知ってしまう。
そのためペンダントの謎を解くために調査に行きたいと言い出せず父から逃げてしまう。
だが飛空艇の同年代の仲間たちから助言を受けて、もう一度自分と向き合うことになる。
ニャオハとの出会いや飛空艇生活を経て成長していたリコは自分の想いを父に伝えることができた。
こうしてリコは自らの意志により旅立つ決意を示し大人への道へと一歩踏み出すのであった。
……
だがリコを実家に送り届けて欲しいと依頼したのはリコの母であるのに母とは音信不通。
家には絵の仕事に没頭する父しかおらずその関係も良好そうに見えるが向き合えていなかった。
一見すると穏やかなようだが、リコはネグられ気味なのではと邪推されてしまった。

リコの主体的意志決定よりも家庭環境の方が気になって仕方が無かった

フリード博士と父親の話を立ち聞きしてしまうリコ
  • ライターとしてはリコが主体的意志により大人への一歩を踏み出すことを描きたいんだろうけど
    • 今回の物語構造としては、久しぶりに帰省した少女が親の気持ちを知って戸惑うも親に自らの意志を示して進路決定するというパターンである。フツーならイイハナシダナーと感動すれば良かったのであろうが、リコの家庭環境が気になって仕方が無かった。
    • まず、なぜリコ母はリコを学園から実家に送り届けさせようとしていたのか。物語は進学を機に寮生活を始めたリコだが秘宝のペンダントを祖母から託されており、それを狙う二つの勢力の攻防戦から始まった。そのうちの一方はフリード博士の勢力であり、リコ母から上記の依頼を受けていたことが判明する。フツーに考えればペンダントが狙われていることをリコ母が知ったからフリード博士に助けを求めたと読み取るのが普通だが、そうすると今回の展開で色々と疑問が生じる。リコの母が心配から依頼をしたのであれば、なぜ音信不通が続くのか。しかもリコが帰ってくるというのに、仕事の都合のためか顔さえ見せなかった。実家に送り届けるよう依頼しておいて、娘に会おうともしないというのは色々と解せない。
    • 次に父親もまたネグレクト気味なのではないかということ。一見すると、リコと父親は良好な関係であるかのように思える。だが仕事の締切が明日であるとはいえ久々に帰省した娘への対応は希薄であったし、何よりリコは父がフリード博士と話している所を立ち聞きして初めて、父親が自分のことをとても気にかけていたことを知ったのである。普段からコミュニケーションがうまく取れていなかったのではないか?ということが邪推されてならなかった。
    • そして最後はリコが家族を回想する時、出て来るのは祖母であるということ。リコの両親は子どもよりも仕事を優先しがちであり、リコの面倒は主に祖母が見ていたので、リコはおばあちゃんっ子になったのではないか。母親はリコが自分には懐かないのを見て余計に遠ざけてしまったのかもしれない。それ故、母自身がリコを送り届けるように依頼したのにも関わらず、リコが帰省したのに一切登場しなかったと思われてならない。リコが内向的な根暗陰キャコミュ障ぼっちだったのも、こういった家庭環境に起因していたのかもしれない。
リコが回想するのはいつだって祖母
父親に自分の意志を告げるリコ
フリリコ

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